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創元推理文庫
だれもがポオを愛していた

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  • サイズ 文庫判/ページ数 338p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488420017
  • Cコード C0193

内容説明

エドガー・アラン・ポオ終焉の地、米国ボルティモアの郊外で日系人兄妹の住む館が爆破され、沼中に潰えた。テレビ局にかかった予告電話の通り「アッシャー家の崩壊」さながらに始まった事件は、ほどなく「ベレニス」、「黒猫」の見立てに発展、捜査は混迷を呈していく…。オーギュスト・デュパン直系の名探偵がクイーンばりの論理で謎を解く、オールタイムベスト級本格ミステリ。

著者等紹介

平石貴樹[ヒライシタカキ]
1948年函館市生まれ。東京大学文学部卒業。83年『虹のカマクーラ』にて第七回すばる文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紅はこべ

107
既読だが、復刊フェアに誘われて衝動買いで再読。『笑ってジグソー』の時より、ニッキが少女っぽく見えるのは、語り手がアメリカ人男性だからかな。解説が有栖川有栖。ひょっとして有栖川さんの某作はこの作品にインスパイアされて?犯人にあまり存在感がない。不連続的な連続殺人、或いは連続的な不連続殺人?ニッキって割と冷酷なイメージだけど、本作ではそうでもなかった。2019/11/01

セウテス

101
〔再読〕綾辻行人氏のデビュー直前に読んだ作品であり、海外ミステリに浸っていた私は、本作により「十角館の殺人」を読む事にしたのです。有栖川有栖氏が解説にて、「お願いだから読んで」と語っているのも納得出来ます。ポウ氏の古典的作品になぞられた連続見立て殺人事件に、登場人物や背景に隠されたウィットに富んだ笑い、そして読者への挑戦状と構成がたいへん素晴らしい。私がミステリを読む理由に、謎を解いた時の達成感が、何とも言えない喜び満足感を得られる事にある。本作はかなり苦労をした作品の一つだが、今だにその感動は心に在る。2018/01/30

buchipanda3

80
復刊本。本格の味わい十分、良質なミステリを満喫した。ポオゆかりの地、ボルティモアで起きた屋敷爆破事件。それは「アッシャー家の崩壊」に準え予告されたものだった…。文章が翻訳古典ミステリのような読み心地で、その巧みさと面白味に思わずニヤける。事件の方はポオ作品の見立て殺人の様相に対し、探偵役・丹希の状況に惑わされない合理的な名推理に唸らされた。人間関係の利害から「誰が」より、現場の事実から「いかに」を重きを置いて導き出された真相は重層のようで実は単純で驚かされる。著者の作品は前から興味があったが他も読みたい。2019/10/01

タカギ

29
名著復活。ありがとうございます。本格推理ものであり、本の謎をめぐる話でもある。タイトルにあるように、エドガー・アラン・ポオの「アッシャー家の崩壊」「ベレニス」「黒猫」にまつわる殺人が起きる。しかも連続殺人。やや猟奇的。探偵役は日本人の更科丹希で、過剰に可愛すぎず、しかしキュートで頭が良く、とてもいい。アメリカ人の登場人物たちもあまりアクが強くなくて、読みやすい。先に出たポオの作品を全然読んでいない私も充分楽しめたけど、「アッシャー家の崩壊」は読んでいたほうが良いのかも。解説は有栖川有栖氏。2019/12/22

Tetchy

29
全てのモチーフがポオの作品に繋がっていた。そんなポオ尽くしの奇妙な事件。解説の有栖川氏はじめ、本格ミステリファンの評判は高い本書だが、私には全然合わなかった。なにしろ私はポオに疎く、読んだ作品は『モルグ街の殺人』、『黄金虫』、『黒猫』の3作品しかないため、作中で繰り広げられるポオの作品に擬えた犯罪の数々と登場人物が折に触れ語るポオ作品との関連性に逆に辟易としてしまった。乱痴気騒ぎを窓の向こうから見ているような冷めた目線で読んでしまったような感じだ。謎解きは論理的だが謎がさほど魅力的でないのも痛かった。2011/07/14

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