内容説明
タフでなければ生きていけやしない。嚢中すこぶる寂しい「わたし」の食事は連日即席ラーメンなのだ。そういえば、貧乏人は麦を食えとか、問題発言があったっけ。常常綺羅の晴着なしという諺に学ぶべき点は認めるし、いつもビフテキや鰻、フランス料理を食べたいとは言わないが、窮状に喘いでばかりでは自慢の脚力も衰えてしまう。さっさと仕事をつかまえて「三番館」へ行こう。
著者等紹介
鮎川哲也[アユカワテツヤ]
1919年2月14日、東京生まれ。『黒い白鳥』『憎悪の化石』で第13回日本探偵作家クラブ賞受賞。『黒いトランク』『死のある風景』など著書多数。第1回本格ミステリ大賞特別賞、第6回ミステリー文学大賞特別賞受賞。2002年9月24日逝去
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