出版社内容情報
〈響け!ユーフォニアム〉シリーズの武田綾乃、『あの日の交換日記』でブレイク中の辻堂ゆめ、『タスキメシ』『競歩王』などスポーツ小説でも活躍の額賀澪、『楽園とは探偵の不在なり』で話題沸騰中の斜線堂有紀、“若き平成のエラリー・クイーン”こと青崎有吾、5名の1990年代生まれ作家で贈る、学園ミステリアンソロジー!
内容説明
“響け!ユーフォニアム”シリーズが話題を呼んだ武田綾乃、『楽園とは探偵の不在なり』で注目の斜線堂有紀、『あの日の交換日記』がスマッシュヒットした辻堂ゆめ、スポーツから吹奏楽まで幅広い題材の青春小説を書き続ける額賀澪、“裏染天馬”シリーズが好評の若き平成のエラリー・クイーンこと青崎有吾。1990年代生まれの俊英5人による書き下ろし学園ミステリ・アンソロジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
麦ちゃんの下僕
169
90年代生まれの“俊英”5名による、学園ミステリー・アンソロジー。武田さんは、メインの2人をはじめとしてどのキャラクターも実に魅力的!唯一殺人事件が発生する斜線堂さんは、“あの人”と“あの人”の意外な心理に唸らされました!辻堂さんは、タイトル通りの「黒塗り楽譜と転校生」という2つの謎の“真相”にほっこり(笑) 額賀さんは、タイトルでラストシーンが予想できるものの…その行動へと至る“過程”の描写が秀逸です!そしてトリを飾る青崎さんは、裏染シリーズの脇役・倉町君が探偵役!?読み応え充分のアンソロジーでした!2020/12/18
machi☺︎︎゛
145
1990年代生まれの作家さん5人の青春と推理のアンソロジー。みんな好きな作家さんだから楽しみに読んだけど全部額賀澪さんに持っていかれた感。震災をテーマに書かれた青春ミステリ。短編とは思えないくらいの重たさ、震災の日にあった事の真相とは。この5人の本をもっと読みたくなった。2021/04/25
へくとぱすかる
95
いきなり最初の武田作品に圧倒された。ミステリ部分もよかったが、生徒たちの描写が生きている。さすが「響け!~」のシリーズの作者。斜線堂作品ではフーダニットのその先、物語の結末のつけ方にうなった。辻堂作品は、わたし的には、この作品集のベストにしたい。いったいなぜ? というすごく疑問に思った点の可能性を、いろいろ読みながら考えていたが、そうだったのか! と。これは良いヒントをもらった。額賀作品は3・11を背景に、印象的な「小説」。そしてミステリ。青崎作品は「図書館」以来久々の裏染シリーズ。もっと読みたい!2020/12/11
cinos
92
1が素晴らしい短編集だったので、2も期待して読みましたが、期待にたがわぬ出来でした。若手作家の学園ミステリ競演は読みごたえありました。「黒塗り楽譜」の楽譜を黒く塗りつぶした謎が好きです。斜線堂さんはのってるなという感じで、青崎さんは裏染くんに再会できてよかったです。額賀さんは震災に向き合っていてすごいし、武田さんの赤い靴が消えた理由も伏線がよかったです。数年後にその頃の旬の作家にまた学園ミステリで競演させて、3を出してほしいです。2020/12/09
ポップノア♪@読書超絶停滞中
85
90年代生まれの若手作家さん5人による学園ミステリー。武田綾乃さんと額賀澪さん目当てで買いました。証言を紡ぎながら演劇部の赤い靴の行方を追う武田さんの話はライト風味ながら充分楽しめましたし、東日本大震災を絡めた額賀さんはディープな描写且つ意外なラストでした。以下初読みの斜線堂有紀さんは冒頭に結末を提示し、それにどう向かって行くのか読めない展開。辻堂ゆめさんの合唱コンクールの話は私好みでまりえちゃんが気になったし、青崎有吾さんの新聞部の話も王道っぽい主人公が良かったです。若いって素晴らしいですね!(笑)2020/12/07