内容説明
憧れの図書館司書となるべく、アイルランドの片田舎タムドラムにやってきた青年イスラエルを待っていたのは、図書館閉鎖という無情な現実だった。代わりの職務―移動図書館の司書を任されたものの、肝腎の蔵書一万五千冊は一冊残らず消えていた。だれが、なぜ、どこに?事件を解決するはめになったイスラエルの、孤軍奮闘が始まる。頻出する本の話題も楽しい新シリーズ、発車。
著者等紹介
玉木亨[タマキトオル]
1962年東京都生まれ。慶應大学経済学部卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
46
この題名と表紙に騙されてしまう人が多いようですが、私はそれほど期待していなかったのでこのようなミステリーというかユーモア小説の類ではないかと思われました。一つの解決があるいはこの小説自体がミステリーということなのでしょう。2015/01/25
紅はこべ
44
図書館員や書店員を主人公にしたミステリは日本でも定番だが、日本では主人公の本を愛する気持ちが清々しいほのぼの系が多い感じだが、本作は本ばかり読んでいるタイプの駄目なところばかり見せつけられているようでややげんなり。もっともラストで舞台となった地域の人達が実は本を愛していることがわかってよかった。アイルランドの地方が舞台だと、その風光明媚が描写されるのが一般的だが、本作ではロンドン育ちのユダヤ系青年が、その田園性や宗教性を嫌悪する点がユニークで、いわばアイルランド版『田園の憂鬱』。2010/06/17
ほちょこ
37
ぬるいコージーを読んだ。太った司書、と言えば、J.B.スタンリーのデブファイブシリーズのジェイムズを思い出すが(これまたサイコー!)、本書の主人公イスラエルは、なんともヘタレ。すぐ「アアアアァ」とか唸るし、グズグズだし、良いところがない。結局、ごっそり紛失した蔵書も、なんだかなぁ、という結末。シリーズ物なので、次作で化けることを期待。2020/10/24
ごへいもち
37
かわいい装丁と図書館派の私にはナイスなタイトルに惹かれたが内容は全く好みでない。間抜けな主人公と野卑な登場人物たち。これをユーモアと感じる人とは感性が違うと思った2011/07/25
み
26
ジャケ読みした作品。翻訳モノでジャケ読みって、個人的にはレアなケースかも。翻訳モノのジャケって、魅かれるのがすくないような。そんなレアな今作は…、ドタバタなお話し&キャラが好みでなく、ちと残念なり。2017/12/07
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