出版社内容情報
内容説明
ロンドンでフリーランス編集者として再出発したわたし、スーザン・ライランドのもとに、意外な仕事が舞いこんできた。名探偵〈アティカス・ピュント〉シリーズを若手作家が書き継ぐことになり、その編集を依頼されたのだ。途中までの原稿を読んだわたしは、書き手が新作に何か企みを仕掛けているのを感じる―。『カササギ殺人事件』『ヨルガオ殺人事件』に続くシリーズ第3弾!
著者等紹介
ホロヴィッツ,アンソニー[ホロヴィッツ,アンソニー] [Horowitz,Anthony]
イギリスを代表する作家。ヤングアダルト作品〈女王陛下の少年スパイ! アレックス〉シリーズがベストセラーに。また、人気テレビドラマ『刑事フォイル』の脚本、コナン・ドイル財団公認の〈シャーロック・ホームズ〉シリーズの新作長編『シャーロック・ホームズ 絹の家』などを手掛ける。アガサ・クリスティへのオマージュ作『カササギ殺人事件』では『このミステリーがすごい!』『本屋大賞〈翻訳小説部門〉』の1位に選ばれるなど、史上初の7冠を達成。〈ホーソーン&ホロヴィッツ〉シリーズ『メインテーマは殺人』『その裁きは死』でも、年末ミステリランキングを完全制覇した
山田蘭[ヤマダラン]
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
127
ホロヴィッツによる名探偵シリーズの3作目です。既に2作の内容はほとんど霧のかなたですが入れ子構造になっていることだけは覚えています。今回も同じような感じで、名探偵シリーズを書き継いでくれる若い作家が出てきます。編集者はその内容を構成すべく読んでいきますがそれに伴ってその作者の家族構成とその作品の内容が絡み合っていくような感じがします。下巻が楽しみです。2025/09/26
パトラッシュ
120
このシリーズは全く共感できないキャラであるヒロインのスーザンが、作中作のある事件に巻き込まれ痛い目に遭う展開で一貫している。ダイ・ハード的な不運を背負った女だが、絶対に負けを認めない孤軍奮闘ぶりに微苦笑しつつ読まされてしまう。今回は何とアティカス・ビュントの続編担当編集に指名されたスーザンが内容に現実の事件に通じる不穏な空気を嗅ぎつけ、腹に一物抱えた面々に囲まれながら相変わらず誰にも舐められまいと突貫するのだ。おかげで関係者は不運のお裾分けをもらう羽目になるのだが、その対象者は何となく見えてくる。(続く)2025/10/26
ちょろこ
115
シリーズ第三弾の一冊。このシリーズはどっしり腰を落ち着けてどっぷり犯人当てに浸れるのがいい。今作はクレタ島に別れを告げ編集者として再出発したスーザンに驚きながらも早速の仕事にワクワク。若手作家、エリオットが書き継ぐ「アティカス・ピュント」シリーズの編集を依頼されたはいいものの次第に不穏な空気を感じ始め…。相変わらずの作中作形式がいい。まさに一族の不協和音はクリスティ一の世界。仕掛けられた企み、作家自身を重ね合わせたかのような一族を巡る謎にスーザンは早くも何かヒントを拾い始めたのか。逸る気持ち抱えて下巻へ。2025/10/19
タツ フカガワ
91
フリーランスの編集者スーザンに舞い込んできたのは、故アラン・コンウェイの人気シリーズを書き継ぐ若手作家エリオットの『ピュント最後の事件』の編集だった。富裕の伯爵夫人の殺人事件を題材にしたその小説は、エリオットが祖母であり児童文学の大家ミリアム・クレイスや伯父夫婦ら大家族で過ごしたマーブル館の暮らしを下地にしたようなミステリーだった。4年ぶりに読むシリーズ3作目。本編も、作中作の『ピュント最後の事件』も文句なしに面白い。エリオットが『ピュント最後~』の続きの原稿をスーザンに届けたところで下巻へ。2025/10/07
えにくす
88
ピュント&スーザンシリーズ第三弾。冒頭でスーザンが離婚してロンドンに戻ったとの、衝撃のお知らせ。クレタ島で旦那とラブラブだったのに、これはショック!この結果フリーの編集者となり、立場が弱くなる。そして新たな出版社から、シリーズの続編『ピュント最後の事件』を書き継いでいる、エリオット・クレイスの担当を任される。55年の南仏が舞台だが、彼の一族がモデルになっている。という事は実際に、殺人事件が存在したのか?調査の為、一族が住んでいたマーブル館へ向かう。数々の圧力や脅しを受けながらも、我らがスーザンが突っ走る!2025/09/15





