出版社内容情報
内容説明
実直さが評判の弁護士が殺害された。裁判の相手方が口走った脅しに似た方法で。現場の壁にはペンキで乱暴に描かれた謎の数字“182”。被害者が殺される直前に残した奇妙な言葉。わたし、アンソニー・ホロヴィッツは、元刑事の探偵ホーソーンによって、奇妙な事件の捜査に引きずりこまれて―。絶賛を博した『メインテーマは殺人』に続く、驚嘆確実、完全無比の犯人当てミステリ。
著者等紹介
ホロヴィッツ,アンソニー[ホロヴィッツ,アンソニー] [Horowitz,Anthony]
イギリスを代表する作家。アガサ・クリスティへのオマージュ作『カササギ殺人事件』では『このミステリーがすごい!』『本屋大賞“翻訳小説部門”』の1位に選ばれるなど、史上初の7冠を達成。ホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズ第1弾『メインテーマは殺人』でも、年末ミステリランキングを完全制覇した
山田蘭[ヤマダラン]
英米文学翻訳家。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Kircheis
601
★★★★☆ H&Hシリーズ第2作目。 前作以上に惨めな扱いのホロヴィッツの姿が笑える。コメディ要素強めだが、中身はガチ本格。 数多くの伏線が引かれているが、目眩しも多くて真相を見抜くのは難しい。犯人は候補には入っていたものの決め手に欠けていて特定はできず。 事件とは別にホーソーンの過去が少しずつ明らかになっていくのも楽しい。主要キャラとして日本人作家が登場するのは嬉しいが、俳句に季語が入っていないのは残念。2024/03/21
Tetchy
481
前作の感想でこの小説は探偵を探偵する小説だとしたが、このシリーズは探偵を探偵するシリーズなのだと修正しよう。1作目の原題が“The Word Is Murder”、2作目の本書が“The Sentence is Death”、つまり単語から文章となっていることからシリーズを重ねていくうちに物語が連なり、ダニエル・ホーソーンと云う人間が形成されるのではなかろうか。今回も手掛かりはきちんと目の前に出されているのに自然に溶け込んで全く解らなかった。ホロヴィッツのミステリの書き方の上手さをまたもや感じてしまった。2021/06/26
パトラッシュ
411
ドラマ『相棒』の右京さんの性格を悪くしたらホーソーンになるかも。癖が強く周囲をこき使い、敵対者は上司であろうと叩き潰し、人の隠し事を暴きながら真相にたどり着くところはそっくりだ。ただし右京さんより遠慮や容赦を知らぬえげつないやり方なので、バディも被害を受けてしまう。そんなプロセスで一級品の観察眼と推理力を披露するのだから、実に扱いにくい名探偵といえる。今回も細かな手がかりをすくい上げ、思いがけない犯人を指名するシーンは鮮やかの一言だった。今後もホーソーンが丸くならず、迷惑をかけながら事件を解決してほしい。2020/10/24
白いワンコ
373
前作『メインテーマは殺人』のレビューに「続編を手にするなら、アティカス・ピュントよりダニエル・ホーソーンが先だと思う」と書いたら、やはり出ましたホーソーン・シリーズNo.2!ロンドンのダルな雰囲気に似合う元刑事の探偵と作家のコンビに、気は踊らないまでもヤキモキさせられます。お約束化しつつある展開も相まって、約束された読後感。だがしかし、来年出るのはあちらだそうです2020/10/05
青乃108号
371
ううん。やっぱり良く出来ていて面白いとは思った。しかし、同じシリーズの作品を2冊、短い時間で続けて読み切るのはしんどかった。ストーリーも1作目のものとごちゃごちゃになってしまってああ、もうわからん状態。図書館の返却期日まではまだ日があったのに、ゆっくり読もう、って昨日書いたばかりなのに。ベッドに図書館を抱え込む男。ちょっと疲れたなぁ、あと83文字もあるし。面白い試みのシリーズだとは思ったが、もうこれ以上はきっと書かないだろうな。書いたとしても、もう読まないだろうな。255文字って、長いな、あと6文字もある2021/12/01