内容説明
ブレア政権から約三十年後のイギリス。EU加盟以来、この国はみずからを失いつづけてきた。だから、下院議員ルパートによる突然の反対表面をきっかけに、EU問題に関する国民投票を国民が否決し、EU脱退を選択したのは、まったく予想できないことではなかった。だが、脱退は未曾有の混乱をイギリスにもたらしてしまい…。軽妙洒脱な筆致で、近い未来のありうる世界を描く傑作。
著者等紹介
鈴木恵[スズキメグミ]
早稲田大学第一文学部卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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すけきよ
4
久々に、選本眼を誤ったか……。ブラックコメディ風かと思いきや(本人はそのつもりかもしれないけど)、文章も展開も面白くないんだよなぁ。大事件が起きている割にはドラマチックさが皆無で、場面展開がわかりにくい上に、キャラクターの見分けが全くつかないから、何を見せたいのかイマイチ伝わらず。小説ではなく、TVで流れている報道番組を、書き手の意思を交えずにトレースしている感じ。悪い意味で透明な文章(笑)2009/09/02
はりゅうみぃ
2
さらっと読める。通勤途中、あまり深く考えず、でもちょっと知的なエンタメを読みたいな~なんて時にオススメかな。でもちょっと高いよね(笑)2009/09/23
Meistersinger
2
「成り行き」が真の主役というシニカルさにおいて、実に英国らしいか。作者は「えげれすサヨ」らしいが、王室への身も蓋もなさは露骨。場面展開が一種独特な感じがするのは、テクか未熟か?(余りキャリアない作家みたいだし)2009/08/18
ゾロりん
1
イギリス人っぽい小説。結構面白かった。こういう近未来ものって好きだけど、なかなかリアリティが難しい。本作は成功してると思います。誰か日本版書いてくれないかなぁ。2010/09/30
ハノ
1
場面がころころ変わるので、何だか映画を切り貼りした小説を読んでいるような気分になった。オチは結構好き。2009/09/30