創元推理文庫 スパイ学校の新任教官

マクニール，スーザン・イーリア【著】〈ＭａｃＮｅａｌ，Ｓｕｓａｎ Ｅｌｉａ〉/圷 香織【訳】

東京創元社（2015/10発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 411p／高さ 15cm
• 商品コード 9784488255053
• NDC分類 933
• Cコード C0197

出版社内容情報

1941年初冬。スパイ任務で心に癒しがたい傷を負ったわたし、マギー・ホープ。辛い記憶を振り払うように、スコットランドにある特別作戦執行部（ＳＯＥ）の訓練キャンプの鬼教官として、スパイのひよっこたちを鍛え上げていた。そんな折、親友のバレリーナから公演に招待され、エディンバラを訪れることに。だが、舞台で事件が発生して……。マギーがさらなる成長を遂げる、シリーズ第四弾。訳者あとがき＝圷香織／解説＝穂井田直美

内容説明

１９４１年初冬。スパイ任務で心に癒しがたい傷を負ったわたし、マギー・ホープ。辛い記憶を振り払うように、スコットランドにある特別作戦執行部の訓練キャンプの鬼教官として、スパイのひよっこたちを鍛え上げていた。そんな折、親友のバレリーナから公演に招待され、エディンバラを訪れることに。だが、舞台で事件が発生して…。マギーがさらなる成長を遂げる、シリーズ第四弾。

著者等紹介

マクニール，スーザン・イーリア［マクニール，スーザンイーリア］ ［ＭａｃＮｅａｌ，Ｓｕｓａｎ　Ｅｌｉａ］
ニューヨーク州バッファローで育つ。ウェルズリー大学卒業後、編集者を経て文筆業に。２０１２年『チャーチル閣下の秘書』で小説家デビュー。同書はバリー賞（最優秀ペーパーバック部門）を受賞したほか、ＭＷＡ賞・ディリス賞・マカヴィティ賞の候補に選出された。また、シリーズ続編の『エリザベス王女の家庭教師』『国王陛下の新人スパイ』は、ともにニューヨーク・タイムズのベストセラーリストにランクインした

圷香織［アクツカオリ］
上智大学国文学科卒。英米文学翻訳家（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[fullhouse]

前巻から、どうなるの～？と楽しみになってた１冊。解説文が、待ち遠しく感じる自分の心境と、ピッタリ合致してた。ヒロインがピリピリしてた前半に心が痛むも、その心が癒されていく姿に安堵。また次巻が待ち遠しい。

2015/11/08

[むらさきめがね]

いよいよ大河小説と化してきた。ついに太平洋戦争開戦前夜まで来てしまうとは。今までは割と苦い展開もあくまでフィクションと俯瞰して楽しんでいたけれど、山本五十六まで出されるとさすがに他人事として読めなくなってきた。ここまできたら、このまま終戦まで書ききって欲しい。フィクションとはいえアメリカ人作者とは思えないほどバランスよく戦争を描写していることに感心。類人猿作戦・イアンフレミングなどなど実在ゲストたちがいい味出してました。

2016/02/14

[ちー]

前回が悲壮だっただけに、明るく始まることはないだろうと思っていたけど、何とか面白い（？）方向へ持ち直した感じ。時代背景はどんどんつらくなっていくけど（特に日本目線を考えると）、前回のマギーの自分勝手さも消化できる内容だった。

2016/02/13

[きょん]

最近TVドラマ「刑事フォイル」に嵌っているせいか、状況が思い浮かべやすくなったなあ。戦時下だろうが、個人の愛憎の犯罪も無くならないのが感慨深い。真珠湾に至る両国官僚のやり取りも興味深かった。一方的に日本人を糾弾するばかりではないのが救いだが、今後日本人としては辛い展開になるのかなあ。そして、読み終わって表紙を見て、襟巻猫のミスターKに癒されました。

2016/01/28

[かもめ通信]

書評サイト本が好き！を通じての頂き物。楽しみにしていたシリーズの最新刊。前作で心身共に大きな打撃を受けたマギーがどうやって立ち直っていくのかが読みどころだとは思っていたが、冒頭からＰＴＳＤに悩まされ、一線を退いて、新人教育に携わる鬼教官となっているマギーの様子が痛々しい。頼まれもしないのに身近に起きた殺人事件に首を突っ込んで，その過程で目の前に立ちはだかっていた大きな壁を乗り越えていく様子はそれなりに読み応えはあるのだが、多くのページを占めるのは、真珠湾攻撃をめぐるあれこれでこれにはちょっとびっくり。

2015/11/23