内容説明
ペニーフット・ホテルは大忙しだった。メイドのガーティの結婚式に、女主人のセシリーが披露宴を企画していたのだ。そんなさなかマクダフ医師の葬儀でとんでもない事件が発生。柩のなかには医師ではなく見知らぬ若い男の死体があったのだ。さらに秘密のはずのホテルの献立表がそばにあったことがわかり、セシリーは堅物の支配人バクスターの制止を振りきり、犯人捜しに乗り出す。
著者等紹介
務台夏子[ムタイナツコ]
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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星落秋風五丈原
20
今回は老医師マクダフの葬儀に、なんと棺に別人の裸の男が入っていたという衝撃の展開から始まる。 普通に入れ替えをしないで見つからない所に埋めれば見つからなかったのでは?というツッコミはさておき、今回セシリーが事件にのめり込んで言った理由は、身元不明の遺体が、ホテルのメニューを持っていたからだ。いやいやいくらなんでも動機として弱すぎる。エドワード朝は産業革命を経て、迷信なぞ信じられない近代だが、意味ありげな予言をする友人も登場。 ホテルを守りつつ、殺人事件を無事解決できるのか?2025/08/01
rokoroko
11
このミステリ?は登場人物が生き生きしてる。特に堅物の支配人と未亡人の女主人のやり取りも楽しい。時々見せる支配人の心情が心を打つ。軽い楽しい読み物2018/12/03
鏡也
11
マクダフ医師に一体何の恨みが…あんなに貢献したのに可哀想だ。。。バクスターとセシリーの会話は毎度楽しみw2017/10/21
shibatay
11
入れ替えられた死体、という魅惑的な謎で始まるものの、ミステリの要素よりもやっぱり、セシリーの親友二人、ホテルで働く人々、村人たちといったおなじみキャラたちが繰り広げるバタバタが楽しくて読んでしまう、安定のコージーミステリ。セシリーの無邪気で無謀な捜査と、それに振り回されるバクスターのしかめ面を思い描くだけで楽しい。疲れた時にコージーを読むのは最高の癒しです。2014/11/22
けいちか
8
シリーズ3作目。かなりきわどい罠を仕掛けたね、セシリー。バクスターもお気の毒に。もっと活躍すると思っていたマクダフ医師の葬式から始まるとは思ってもみなかったけど。2014/12/20