出版社内容情報
クレイグ・ライス[クレイグライス]
著・文・その他
小鷹信光[コダカノブミツ]
翻訳
内容説明
ジェイクは半ば呆れていた。今日はディックが駆け落ちをやらかす日。だが肝心の相手が姿を見せない。やむなく先方を訪ねてみれば屋敷は警官だらけ、おまけに彼女は殺人容疑で逮捕されたという。陳述が凄かった。事件のあった午前三時に、時計がいっせいに止まった?頭を抱えたジェイクは旧友のマローンに弁護を依頼するが…。ユーモア・ミステリの名シリーズ、ここに開幕。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
88
J・Jマローンシリーズ第1弾。〔再読〕夜中に目を覚ましたホリーは、屋敷内の時計が全て3時で止まっている事に気づく。そして、伯母の刺殺遺体を発見し気を失ってしまう。警察に逮捕されたホリーを救うべく、ジェークは友人の弁護士マローンを呼ぶ。ホリーの友人ヘレンを含めた、酔いどれトリオの完成だ。兎に角、推理する為情報をまとめる為、何にせよ酒を飲むユーモアミステリ。飲んで酔った上での3人の会話が、洒落ていて楽しめると感じる読者なら、本当に面白いと思う。推理する要点がハッキリしていて、読みやすく独特な味わいのシリーズ。2019/01/12
seacalf
42
「飲まなくっちゃ」彼女は言った。「頭をすっきりさせて、よく考えなくちゃね」。グラスをくるくるまわしながらカウンターを滑らせて、客の前にぴたりと滑らせる技。なんとこれの習得の為に自分の車をスピンさせて練習するとは。ジェイク、ヘレン、マローンのシリーズ、ここに開幕。第一作目の本作はとにかくぶっ飛んだヘレンの行動と、ほとんどパジャマ姿にも関わらず優雅な魅力が際立って、ジェイクや、最後はきっちりと謎を解き明かす弁護士マローンの魅力がまだまだ影を潜めている印象。多くの読書家に愛されているこのシリーズ、今後に期待。2018/03/30
のざきち
21
「マローン売り出す」の題名の頃に読んで以来の再読。若い頃はこのシリーズ、魅力的な謎なのにヘレンとジャスタスがいつも余計な事をして…と思っていたのですが、今読むとどちらかと言えば陰鬱になりそうな真相を呑んで呑んで笑い飛ばそう、としているようにも感じられました。この軽妙な会話のかけ合いを読むと、自分も今宵呑みたくなってきます(笑)2020/02/07
たち
21
このシリーズは、読む度に毎回思いますが、お酒、飲み過ぎ!読み終わるまでに、こっちも酔っぱらいそうです。しかし、ジェイクとヘレン、そしてマローンの掛け合いは笑えます。この本がシリーズ一作目ですが、最初からドタバタだったんですね。2017/01/19
Shoko
20
お久しぶりのクレイグ・ライス。 朝食に「ビール」、頭を働かせなきゃ、と「ライ・ウィスキー」・・禁酒法が廃止されたシカゴが舞台のマローンシリーズ第一弾。一作目からやっぱり飲んだくれてたのね。お馴染みのドタバタ劇が楽しかった。2016/01/29
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- 和書
- 懐かしの庭 〈下巻〉