出版社内容情報
周囲を雪と氷に覆われた山。両親の車に乗っていた五歳の少女は、外に出て……次の瞬間消えていた。折しも降り始めた雪は吹雪となり、捜索を困難にした。三年の月日が虚しく過ぎ、みな少女は死んでしまったものと考えた。だがあきらめきれない両親は、行方不明の子ども専門の探偵ナオミに最後の望みを託した。生きていようが死んでいようが、必ず見つけ出す。深い森に閉ざされた山を相手に、“子ども見つけ屋”ナオミの戦いが始まる。
内容説明
周囲を雪と氷に覆われた山。両親の車に乗っていた五歳の少女は、外に出て…次の瞬間消えていた。吹雪の山で少女は死んでしまったものと思われ、三年の月日が過ぎた。だが両親はあきらめきれず、行方不明の子ども専門の探偵ナオミに最後の望みを託した。生きていようが死んでいようが、必ず見つけ出す。深い森に閉ざされた山のなかで、“子ども見つけ屋”ナオミの闘いがはじまる。
著者等紹介
デンフェルド,レネ[デンフェルド,レネ] [Denfeld,Rene]
アメリカの作家、ジャーナリスト。2014年に刊行した最初のフィクションThe Enchantedが評価され、米国図書館協会賞ほかに輝いている。オレゴン州在住
細美遙子[ホソミヨウコ]
高知大学人文学部文学科卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶ
84
よくある子供の失踪ものだと思い読み始めたが、切り口がちょっと変わった話だった。確かに失踪の物語ではあるのだが。舞台は雪に覆われたオレゴンの山中。両親の車に乗っていた五歳の少女、マディソンは忽然と姿を消す。3年の月日が過ぎ、少女は死んでしまったものと思われた。そこで両親は行方不明の子ども専門の探偵ナオミに捜索を依頼した。変わっているのは捜索の過程を中心に描いているのではなく、ストーリーの中心がナオミの生い立ちや生活になっているところ。その描写がこの事件に絡んでくるところが面白い。陰惨だが読後感は悪くない。2019/12/22
白玉あずき
56
これこそ私のための物語。サイコーです。重い過去にとらわれて損なわれている主人公が好みだし、そばには素敵な「王子様」というオマケまで完備、暴力シーンもほどほどで逃げずに読める。脇を固める変人一家や商店主も好みだー!時は最良の薬とか、主人公も被害者の子供たちも、みんながより良い人生を送れますようにって心から思ったわ。今回は犯人すらが情状酌量の余地ありで、理解不能の怪物として造形しない著者の「良い人」ぶりが窺われる。ああ面白かった。続編はいつ?2020/03/21
あさうみ
56
大好物のサスペンスでした…!少女を誘拐した犯人探しというよりはホワイダニットに重きを感じる。主人公、少女、犯人と多目線から語られるのに、どのキャラの心情も上手く表現されてる。行方不明の子供を探し出すことで過去の傷を埋めるナオミ。あー好き、続編読みたい!そして、是非ともジェロームの一途な愛にときめいて頂きたい。2019/10/26
momi
46
行方不明の子供を探すチャイルド・ファインダー「子供見つけ屋」ナオミ!冬山に消えた5歳の少女…。囚われた者の心理、犯人の心理、探す者の心理が交互に描かれていて分かりやすく物語に入りこんでいく!!そして徐々にナオミの自身の抱える暗い過去も明かされていきます!囚われた者…みんなみんな可哀想で胸が締めつけられる…。派手な作品ではないが情景描写も美しく真っ白な雪の世界が見えてきそうだった…。残された謎が全て分かるそうなのでぜひ日本でも続編を出版して下さい。2019/10/31
しゃお
36
3年前に雪山でいなくなった5歳の少女の捜索依頼を受けたのは、チャイルドファインダーと呼ばれる行方不明者の捜索を専門にするナオミ。少女が行方不明になって3年の月日は絶望的だけど、少女を捜す事に一片の躊躇いも見せず邁進するナオミ自身もかつては行方不明となった少女の一人という過去を持っています。美しい雪の情景とは真逆の残忍な行いには胸が苦しくなりますが、時折交るユーモアある描写とナオミが何故ファインダーであるのかを明らかにしてくれるジェロームの存在が救いとなり、最後は清々しささえも。続編も是非読ませて欲しい!2019/12/09
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