内容説明
クリスマスの到来とともに、ここバラクラヴァの町並みは、にぎやかなイルミネーションに覆われる。騒々しいキャロルの歌声、疾走するソリ、うろつくサンタクロースと妖精。かねてこの騒ぎを苦々しく感じていたシャンディ教授は、今年こそはと妨害の挙に出た。それが殺人への呼び水になろうとは夢にも思わずに!期待のユーモア・ミステリ第1弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
54
シャンディシリーズ第一弾。バラクラヴァという農業大学を中心に造られた架空の街で、次々と起こる事件の物語です。教授シャンディは、クリスマスのイベントから逃げ旅行へ出かけたが、船が故障して已む無く戻ると、自宅の居間に遺体があった。事故だと決めつける警察に対し、教授は独自の調査を始める。しかし、第二の殺人が起こってしまう。特徴はトリックや謎解きで暗くはならず、独特の土地風土や個性的過ぎる住人たちを、魅力的に生き生きと描いている事です。マクラウド作品は、人間模様が織り成す生活の中の笑いが、心地よいミステリーです。2015/02/27
タツ フカガワ
53
小さな大学都市で、クリスマス・シーズン恒例のイルミネーション・イベントの喧噪から逃れようとシャンディ教授は船旅へと向かう。が、帰宅してみると自宅居間に友人教授の妻の死体が。“ドル”の言葉が出てくるまで英国ミステリーと思って読んでいました。探偵役は56歳独身のシャンディで、和みのキャラがよかった。彼の相棒にマーシュという女性を絡めた筋立てもうまく、次作も読んでみたい。2023/06/29
たまきら
28
ミステリーは好きなもののあまりにも陰惨な描写には耐えられなくなっていた妊娠中、初めて読みはじめたコージーミステリー。特にこのシリーズが好きだったので久々に手に取りました。独身の教授(中年以上と思われる)の恋、強烈な学長夫妻。生き生きと描かれるおじさまおばさまがいいんだなあ!もう一回シリーズ読み返そうかな。2018/05/25
ハル
17
恋愛色強めでライトなユーモアミステリですが、非常に楽しく読めました! たぶん、恋愛と言っても50代のおっさん主人公と40代の女性の恋物語だったからかな…笑 カブを育てる理系の教授、という設定に親近感が湧いたからかも笑 ヒロインとの息の合い方がピッタリで、仲良くなる過程に不自然さがなかったのも好印象。 押し付けがましい隣人に怒り、ド派手な仕返しを企む真面目な主人公や、一風変わった教授達といった登場人物達がなんともその辺の理系大学に居そうで素敵です(*´∀`)2015/01/24
むらさきめがね
15
セーラシリーズを読み終えてしまったので、いよいよ読み始めますシャンディ教授シリーズ。ヘレンが登場してからの教授の大車輪ぶりが素敵。ところどころクスっとできて、男性主役のユーモアミステリーが読みたかったので、これからが楽しみです。2015/03/21