出版社内容情報
アン・クリーヴス[アンクリーヴス]
著・文・その他
玉木亨[タマキトオル]
翻訳
内容説明
シェトランド署のサンディ刑事は、帰省したウォルセイ島で、祖母ミマの遺体の第一発見者となってしまう。ウサギを狙った銃に誤射されたように見えるその死に、漠然とした疑惑を抱いたペレス警部はソンディとふたりで、彼の親族や近くで遺跡を発掘中の学生らに接触し、事情を探ることに…小さな島で起きた死亡事件の真相は?現代英国ミステリの珠玉“シェトランド四重奏”第三章。
著者等紹介
玉木亨[タマキトオル]
1962年東京都生まれ。慶應大学経済学部卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
314
先の二作品でメイン級だったキャラの登板を控えて、より事件当事者の露出比重を上げることで、今まで以上に小さな島での暮らしの閉塞感のが強く感じられたかわりに、前半の退屈さも今まで以上。少しずつ隠された事実が明らかにされるにつれ、楽しさは増してくるものの、今回は、事件に直接関係ない蛇足な究明シーンも多く感じた。犯人の設定が私の嫌いなパターンだったこともあり、これまでの中では一番点数が低いけれども、サンディの親類縁者たちそれぞれの抱える闇や複雑な感情の入り乱れは上手い。依然、平均点は高水準。2022/12/28
ケイ
116
シェトランド諸島シリーズ3作目。2作目を読んだ時に合わないと思ったのはなぜだろう。狭い島の人間関係やそこで起こる犯罪は、日本のミステリで言えば横溝正史作品のようでもある。しかし、シェトランドの地理的位置からはナチスや北欧との関係も絡み、その複雑さが想像力を掻き立てる。サンディの抱える落ち着きのなさや能力の問題の描かれ方が警察官にしては独特でそこがいい。彼に対する上司の適当に放任した教育の仕方も、味があってまたいい。2023/03/28
藤月はな(灯れ松明の火)
86
シェトランド四重奏シリーズ、第二作目。スキャンダラス好きで作り話の天才だったが、親の息苦しくなるような愛情などに押し潰されそうな子供達には人気があったサンディの祖母、ミマが撃ち殺されて亡くなった。ハティの情緒不安定な描写はこちらも胸が詰まる程、生々しい。そしてミマが抱えていた哀しい過去やサンディ君の母イブリンの過ちをサンディ君が受け入れた場面は、子が親のことを絶対性のある存在ではなく、一人の人間だと初めて理解した時の困惑や侮蔑などの様々な感情を踏まえて、初めて親のことを認められる優しさに満ちていると思う。2015/10/29
タツ フカガワ
85
シェトランド署のいまいち使えない刑事サンディが、帰省したウォルセイ島で祖母ミマの射殺死体を発見する。発見場所は中世の遺跡を発掘中で数日前には古い人骨が見つかっていた。ところが同じ場所で今度は発掘調査をしていた大学院生の女性の死体が発見される。“シェトランド四重奏”シリーズ三作目は、小さな島ウォルセイ島を舞台に家族関係、親族関係、師弟関係などの人間模様が錯綜するミステリー。今回はサンディ刑事がほぼ主役級、その成長ぶりに好感。2025/12/25
ナミのママ
64
〈シェトランド四重奏〉第3作。今回は夜間に野兎を狩猟して人を誤射、という日本では考えられない事件。1作目から登場しているペレス警部の部下の1人サンディ刑事。彼はシェトランド本島からフェリーで数十分のウォルセイ島に帰省して祖母の死体を発見してしまう。それだけで終わらず、さらなる死体、自殺か事件か?少ない人口、密な人間関係、戦争中から伝わる噂。インターネットもない時代ののんびりした捜査はゆるゆると進む。犯人は最後までわからなかった。解決しても小さな島の事件は重苦しい爪痕を残しそう。2022/12/06




