創元推理文庫
彼の個人的な運命

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  • サイズ 文庫判/ページ数 329p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784488236069
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

出版社内容情報

元内務省調査員ケルヴェレールが三聖人と呼ばれる若き歴史学者たちの住むボロ館に連れて来たのは、連続女性殺害事件の最有力容疑者だった! CWA賞受賞シリーズ第3弾!

内容説明

三人の若き歴史学者、マルク、マティアス、リュシアンとマルクの伯父で元刑事が住むボロ館に元内務省調査員が連れて来たのは、凄惨な女性連続殺人事件の最有力容疑者だった。彼の無実を信じる元売春婦に託されたこの青年はほんとうに無実なのか?彼は事件現場近くで目撃され、指紋もしっかり採取されている。三人と元内務省調査員が事件を探る。CWA賞受賞シリーズの傑作。

著者等紹介

藤田真利子[フジタマリコ]
英仏翻訳家。東北大学文学部仏文卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紅はこべ

93
最初から捜査に手間と時間をかけたのはルイなのに、最後のおいしいところはマルクがさらってしまう。リュシアンの〈見立て〉説をルイと警察が一蹴するのには笑った。英米ミステリなら飛びつくのに。まあ、そうかもね。現実的。この本がフランスで出たのは、1997年だけど、当時携帯ってなかったっけ。三聖人の経済状態じゃ持てないかも知れないが、ルイでさえ持っている様子がない。フランスならクレマンのような子は保護されそうだけど。一番のお手柄はマルトだと思う。2019/10/03

拓郎

44
また、新たに面白い作家さんを見つけてしまいました。フレンチミステリー、新鮮でした。とりあえず三部作を完読します。2020/01/25

藤月はな(灯れ松明の火)

43
娼婦から託された婦女殺人事件の容疑者は物事を順序良く、喋らないと混乱し、「個人的に」を連発する青年だった。三聖人達は彼を匿うことになる。彼は本当に犯人なのか?今回の事件は隠されていた真相がとても胸が悪くなるものでしたが彼らのユーモラス且つ時々、突拍子もないやり取りに和みます。そして前巻でさんざか引っ掻き回した蟇蛙のルイが大憤激(笑)ルカの神憑り状態(?)は御手洗君みたいだ(笑)そして自分はいいけど他の人がルカやマタイを貶したら不機嫌になるマルコは可愛いジャイアニズムだな~^^2013/07/09

星落秋風五丈原

32
アダムスベルグ警部シリーズで知られるフレッド・ヴァルガス作品には、蘊蓄を語る登場人物が欠かせない。本編の三聖人は、それぞれ専門分野を持つ極めつけの蘊蓄の塊である。そして塊はしばしば暴走し、凡人を呆れさせる。今回も例に漏れず、第一次大戦専門のリュシアンが、興奮した面持ちでネルヴァルの詩を引用して第三の殺人現場を予言する。現実主義者&現場主義者のルイは立て板に水!の勢いでリュシアンを論破。だがその翌日、殺人が起きた現場の名前はリュシアンの予言通りだった。さあどうするルイ。2020/11/18

はなすけ

22
今回も終始ニヤニヤしながら読みました。(事件は陰惨ですが) 三作中で一番好きかも、個人的に。アコーディオン青年も常連になるのかなあと思ったのに、続編無いんですね。寂しい。ダッシュボードのビュフォに触ってしまったマルクの対応が笑えた。叔父様の手作りグラタン、美味しそうだった。 くたびれ美中年のルイ、優しいマルト、今回の功労者リュシアンにマティアス、楽しい時間をありがとう!最高の変人たちでした。2019/10/04

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