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創元推理文庫
青チョークの男

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  • サイズ 文庫判/ページ数 269p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488236038
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

内容説明

パリの街で夜毎、路上に青チョークで円が描かれ、その中に様々なガラクタが置かれるという奇妙な出来事が続いていた。蝋燭、人形の頭、クリップ…。変わり者の哲学者の仕業か?しかし、ある朝、そこにあったのは喉を切られた女性の死体だった。そして、また一つ、また一つ死体が…。警察署長アダムスベルグが事件に挑む。仏ミステリ界の女王による大人気シリーズ第一弾。

著者等紹介

田中千春[タナカチハル]
早稲田大学仏文科卒、パリ大学で比較文学・言語学を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あさうみ

40
すごく独特な雰囲気。味のある白黒フィルム映画のような…。フランス刑事小説ですが、ばりばり捜査をしていく感じではない。事件と関係ない文学的?語りも多く、馴染みのない私は折れそうになりましたが、最後に畳み掛けるようにして事件の真相に至るとテンションが上がった!署長初め、キャラが個性的でユニーク…恋愛はTheフランスって思いました。2018/08/05

*maru*

34
フレッド・ヴァルガス初読み。シリーズ1作目。茫漠たる緩慢な男(良く言えばマイペース)アダムスベルグ署長と、変人(良く言えば個性的)だらけの登場人物たち。そんな彼等に負けず劣らずの奇怪な事件。青いチョークで描かれた大きな円、意味深長な文字、円の中に横たわる死体。事件発生は早かったけど、そこからなかなか進まない。亀並の進行状況。でも、その間に繰り広げられるアダムスベルグと愉快な仲間達の会話や独白がまあ面白い。ダングラール家の研究会、マチルディスム等々…事件の顛末よりも主要人物の造形が印象深い作品でした。2017/05/24

藤月はな(灯れ松明の火)

32
桜庭一樹さんも読んでいた本ですがお洒落な小説です。直感型の署長など、登場人物が皆、個性が濃いです。書き出しがライオンの血の毒で失明した美青年と気になる人々を観察してノートに取り、魚の名で例える女性の会話で始める点からしてもいい意味で度肝を抜かれました。増えていく青チョークの円と絡む事件にしても描かれる人々の歪で繊細な関係性や空気にしても心に不思議とぴったりとフィットします。以前、読んだ「死刑台のエレベーター」のようなフランスの推理小説の気だるさを実感できました。2012/04/02

蜻蛉切

30
これは、好みが分かれるだろうなぁというのが正直な感想である。 著者の「三聖人シリーズ」とは随分違った印象で、哲学的というのか内面的というか、あやふやなやり取りが多いので、人によっては、イライラしてしまうかもしれない。 自分の勝手なイメージだけど、凄く「おフランスっぽい」なぁと思った。 とはいえ、ミステリの本筋は非常にスッキリしていて、グルグルと回りつつも、オーソドックスに決着。 但し、自分としてはやや首を捻る様な、設定もあったりしたが、初期作品という事なので、今後のシリーズ展開には期待できるかも。2019/04/22

紅はこべ

26
パリの街に落ちているガラクタの周りに青チョークで円が描かれるというおかしな事件が続発。アダムズベルク署長が抱いた不吉な予感が的中。円の中の物体が無生物から、小動物の死体、遂には人間の他殺体に。厳重な警戒の下、第二第三の殺人が。円を描いた人物と殺人者は同じなのか。ミステリでありながら、哲学的随想が入り込むのもフランスらしい。恋も情熱と哲学で語られる。ラストも二転三転して、意外な真相にたどり着く。三聖人シリーズと引けを取らない面白さでした。 2009/12/10

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