内容説明
ヴィオラ奏者のジュディスは、音楽エージェントと称する男から、1万ドルの報酬と引き換えに初見の楽譜を受けとった。同じころ、メトロポリタン歌劇場の近くで、3人の若い演奏家が何者かに射殺された。が、その殺人事件は、ある音楽狂の企てるとてつもない大犯罪の前奏曲に過ぎなかった。華麗な音楽界を背景に息もつかせず展開する傑作ミステリ。
感想・レビュー
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absinthe
149
ベートーヴェンの未公開楽曲。それにまつわる殺人事件と顛末。発想は面白かったけど、全体としてはいまいちかな。当時の楽譜がそのまま演奏されることはなく、楽器性能の向上や過剰な反復の省略など、現代の状況に合わせて書き直すなどの作業が必要。著者のベートーヴェンへの想いはそれなりに伝わってくるが。ちょっぴり空回りだったか。動機も薄弱だしね。2022/11/27
KimuraShinichi
1
殺人が絡むミステリではあるものの、クラシック音楽(主にベートーベン)の音楽、その演奏が脳内に響く作品でした。