内容説明
東インド会社の貿易船団を護衛するため、インド洋を西に帆走していた大英帝国フリゲート艦。対するに、獲物を発見して、これを急襲すべく牙を研ぐフランス共和国海軍フリゲート艦。搭載砲数と乗組員数で遙かに劣る老朽イギリス艦が、強力な武装を誇る新鋭のフランス艦といかに戦ったか。波高いインド洋上での、二隻の帆走軍艦の凄絶な一騎打ち!
感想・レビュー
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鐵太郎
17
史実として、1808年3月、セイロン島付近のインド洋で、二隻のフリゲート艦、イギリス海軍のサン・フィオレンツォ号とフランス海軍のピエモンテーズ号が三日間に渡って一騎打ちを行い、フランス艦はついに降伏しました。結果からだけ見ると単純な、英仏間のたくさんの戦闘のひとつにすぎません。しかしその、彼我の戦力差と、戦闘に要した時間がずば抜けていました。文字通り、「The Long Fight(原題)」だったのです。これを元に、レイナーは想像の翼を広げてこんな物語を書き上げました。英国は、すごい歴史を背負ってますね。2005/05/07