創元推理文庫
タンゴステップ〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 366p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488209087
  • NDC分類 949.83
  • Cコード C0197

内容説明

男は54年間、眠れぬ夜を過ごしてきた。森の中の一軒家、人形をパートナーにタンゴを踊る。だが、その夜明け、ついに影が彼をとらえた…。ステファン・リンドマン37歳、警察官。舌がんの宣告に動揺する彼が目にしたのは、新米のころ指導を受けた先輩が、無惨に殺されたという記事だった。CWA賞受賞作『目くらましの道』に続く、スウェーデン推理小説の記念碑的作品ついに登場。

著者等紹介

柳沢由実子[ヤナギサワユミコ]
1943年岩手県生まれ。上智大学文学部英文学科卒業、ストックホルム大学スウェーデン語科修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

巨峰

82
クルト・ヴァランダーシリーズ以外の、ヘニンク マンケルは初めてです。面白いー。一気読みしてしまう。過去から差し込む光が人々の運命をかえてしまう。彼らはまだ、WWⅡ以前に閉じ込められたままなのだ。2019/04/05

紅はこべ

75
読む前に合掌した。これから限られた数のマンケル作品、大事に読もう。スウェーデンにナチに共鳴して、ドイツ軍に入隊した若者が大勢いたという歴史に驚愕。一度ナチに染まった者は一生ナチなんだな。ヨーロッパの作家は国は違えど、いずれはナチに取り組むという使命を帯びているのかも知れない。ステファンはもしガンになっていなければ、いくら被害者が世話になった先輩とはいえ、管轄外の事件にここまで入れ込むことはなかったろうな。2015/10/29

タツ フカガワ

66
新人警官時代に指導を受けたモリーンの殺害記事を見たステファンは、病気治療の休暇を利用してスウェーデン北部の現場へ駆けつける。当時から人付き合いを避けていたモリーンだったが、退職後はまるで隠遁生活だったらしく、鞭で打たれた遺体は凄惨そのものだった。ヴァランダー・シリーズの番外編『霜の降りる前に』でイースタ署に異動して来る前のステファンが主人公の警察小説。37歳で舌がんと診断されて苦悩する彼がモリーンの過去を調べるうち、驚愕の事実に行き当たる。その彼が警官としての危険度レッドゾーンに入ったところで下巻へ。2023/10/28

azukinako

65
ヴァランダーは出てこないが、相変わらず一気に読ませる。邦題の「タンゴステップ」もそれだけで哀愁のあるメロディが鳴り、アルゼンチンはナチスの逃亡先としてもすぐに連想させる。原題が気になってグーグルでスウェーデン語翻訳かけたら「ダンサーの帰還」と出た。これもまたいいタイトル。マンケルの取り上げるテーマはスウェーデンから世界へと広がる。後半行きます。2019/12/02

オーウェン

58
先輩刑事だったヘルベルトが無残に殺される事件が発生。 ステファン・リンドマンは事件解明のため現地に向かうが、そこは人が避けるような田舎町。 隣人や友人から調査をするが、現地の警察官は反発する。 実はこの上巻で誰がヘルベルトを殺したのかが分かる。 問題は何故かという部分と、死んだヘルベルトの過去。 これによって自身のアイデンティティにも迫ることになる。2023/09/24

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