出版社内容情報
ヘニング・マンケル[ヘニングマンケル]
著・文・その他
柳沢由実子[ヤナギサワユミコ]
翻訳
内容説明
夏の休暇を楽しみに待つヴァランダー警部。そんな平和な夏の始まりは、一本の電話でくつがえされた。呼ばれて行った先の菜の花畑で、少女が焼身自殺。目の前で少女が燃えるのを見たショックに追い打ちをかけるように、事件発生の通報が入った。殺されたのは元法務大臣。背中を斧で割られ、頭皮の一部を髪の毛ごと剥ぎ取られていた。CWA賞受賞作、スウェーデン警察小説の金字塔。CWAゴールドダガー受賞作。
著者等紹介
柳沢由実子[ヤナギサワユミコ]
1943年岩手県生まれ。上智大学文学部英文学科卒業、ストックホルム大学スウェーデン語科修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
214
2008年このミス海外第9位。 スウェーデンの警察小説だが、北欧のミステリーらしく、全編を覆う不気味さが怖い。 残虐で 無関係に見える異常な事件の連鎖は 何を意味するのか? ヴァランダー警部の人物造形も良く、 徐々に 謎が繋がっていく展開は 流石に 北欧ミステリーである。 下巻の展開が楽しみ。2018/05/11
ケイ
115
北欧ミステリに間違いなし、というジンクスが私の中で出来上がりそうだ。つかみから、読者をはなさない。冒頭で哀しい始まりであった男の愛が、報われないのがすぐに分かってしまうのが、やりきれなかった。2016/11/08
巨峰
107
クルト・ヴァランダー警部シリーズ第5作。警部の目の前で焼身自殺を遂げた異国の少女と、殺害後に頭皮を剥ぐという異常な連続殺人事件。両者をつなぎ合わせると、未成年少女の強制売春に絡む事件のように思えるがここまで警部たちの推理はそちらに向かってはいない。とにかく下巻にいかないと。ここまで超ド級に面白いです!!!2018/12/03
まふ
103
スエーデン警察小説。元法務大臣、大物画商、盗品売人が一人づつトマホークで頭を割られ頭皮を剥がされて殺される。超残酷だ。ようやく上巻が終わったところであるが、もう満腹感で一杯になった。早く何とかしてちょうだい、というところである。いったい下巻はどうなってゆくのであろうか。ヴァランダ―警部はじめスエーデンの警察の方々は休暇も返上する勢いで昼夜を分かたずよくお働きになるものだ、と尊敬しつつ下巻に進みます。(スミマセーン下巻を入れ違いで記入しました。一旦削除しました申し訳ありませんでした。これから下巻に進みます)2023/07/25
ふう
92
先進国スウェーデンの闇がみっちり詰まっていて怖ろしく、犯罪も人としての限界を超えていますが、捜査する刑事たちも心身ともに人間の限界を超えるほどの疲労感。読む方にも覚悟が要ります。さらに怖ろしい事件が起こるはずの下巻へ。2018/12/08