内容説明
鋼鉄の手の男に襲われる悪夢に毎夜苦しめられるジョアンナ。休暇で京都旅行中の私立探偵アレックスは、彼女を見て驚いた。見覚えのある女。だが、いったい誰なんだ?いつしか恋に落ちてゆく二人。しかし、ジョアンナの失われた過去への扉を開いたアレックスは、謎また謎の迷宮に引きずり込まれていく…。巨匠クーンツが日本を舞台に繰り広げるロマンティック・サスペンス。
著者等紹介
細美遥子[ホソミヨウコ]
1960年高知県生まれ。高知大学人文学部文学科卒業。英米文学翻訳家。主な訳書にクーンツ「12月の扉」「雷鳴の館」、イヴァノビッチ「私が愛したリボルバー」「あたしにしかできない職業」など多数
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感想・レビュー
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散文の詞
10
なぜ、どうしてと思いながらついつい読んでしまった。異色のサスペンスだそうだが、確かにクーンツにはこういう小説はないかも。でも、内容がいまいちかな。なんとなく、ワクワクする感じがない。ただ、京都に関する描写には感心した。 2019/06/26
siva
10
随分クーンツのイメージと違うなあと思ったら初期作品だった。ホラーじゃなくミステリ。なんと京都が舞台。トンデモ描写はなく、まるで京都に住んでいたかのごとき緻密さに驚いた。現地取材はなく日本に行ったことすらない状態で書き上げたとは信じられない。日本食の表現も今の時代ならともかく、70年代にあれだけの書き方ができるって凄い。小説の出来はともかく日本が舞台、という観点で読むと面白いかも。2015/11/26
お華
3
★★★☆☆・5久しぶりにクーンツさん本♪日本が舞台というので借りてみました。初期作品だったんですね〜(^ω^)2014/05/02
Tetchy
2
個人的には近年の作品の中では上位の部類に入る力作。日本の舞台にした本作を書くに当ってクーンツは京都への取材はせず、日本に関する膨大な資料と日本に詳しい知人への訊き込みで書いたというが、とても信じられないほどの緻密さである。それに加え、個人的裏ベストである『雷鳴の館』にも通ずるサプライズが最後に用意されており、飽きさせない。この最後に解る登場人物の相関関係の複雑さもよく練られて書かれているし、またシェルグリン議員がなぜ我が愛娘を洗脳させたのかが納得のいく説明で解決されることも素晴らしい。2009/08/09
卍ザワ
1
うーん… 他のクーンツ作品と比較すると、いまいちなかんじ。 そんなに悪くはないんだけど。 物語の舞台がアメリカだったら、いつもの調子だった?2012/06/19