創元推理文庫<br> 刑事たちの三日間〈下〉

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創元推理文庫
刑事たちの三日間〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 354p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488190071
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

警視総監から殺人課刑事の殺人の特命捜査を命じられる新米刑事ディ。巨大都市の圧倒的な闇に挑む刑事たちの苦闘の3日間。リーダビリティ溢れる、ヴィクトリア朝警察小説!

内容説明

科学的犯罪捜査の先駆者キングスリー博士の助けを借りながら、ロンドン警視庁の殺人捜査課警部補のディは、同僚刑事殺害の謎を追う。一方で、卑劣な犯罪を目の当たりにしたハマースミス巡査は、密かに捜査することを決意する。その先に、罠が待ちうけているともしらずに…。刑事たちの終わらない捜査の日々の、わずか三日間のドラマを活写する、圧巻のヴィクトリア朝警察小説。

著者等紹介

谷泰子[タニヤスコ]
和歌山県生まれ。1987年大阪大学文学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

55
二日目からさらに殺人が起こり、事態はいよいよ混迷の度を深めていく。指紋の発見やひたすら拡大していく倫敦の病理、子供も飲み込む原始的な資本主義などヴィクトリア朝の暗部を描きながらも、それでもその中で事件を一歩一歩進めていく刑事たちの群像が上巻にも増して格好良く、比して犯人の異常性も一際際立っていくよう。この時代のスコットランド・ヤード、システムが未だ確立していない時期だからこそ、刑事たちの前向きな姿勢がさらに様になっているなあ。どの登場人物もキャラが経っていて、警察小説として十分に満足できる読後感でした。2017/05/20

papako

54
一気に読めました。下巻になると犯人たちが刑事たちに接近して、緊迫感が増します。見事な連携でそれぞれ事件を解決に導く。警視総監のサー・エドワードの刑事たちをフォローし、信頼する姿勢が気持ちいい。伏線や幕間で示される登場人物たちが見事に回収され、三日目が終わる。刑事たちの心意気も、物語の進み方も気持ちのいい読書でした。皆川さんの『開かせていただき〜』と似た舞台設定ながら、まったく違う味わいでした。2016/03/24

本木英朗

29
科学的犯罪捜査の先駆者キングスリー博士の助けを借りながら、ロンドン警視庁の殺人捜査課警部補のディは、同僚刑事殺人の謎を追う。一方で、卑劣な犯罪を目のあたりにしたハマースミス巡査は、密かに捜査することを決意する。その先に、罠が待ち受けているとも知らずに……という下巻である。感動の一言であった。さすがアレックス先生である。「斬新なスタイルで贈る、ヴィクトリア朝警察小説」というのも肯けるね。またいつか読もうと思う。2021/06/22

ntahima

21
【読み放題7】皆川博子の『開かせていただき光栄です』とほぼ同じ時代背景を持つ歴史ミステリ。ボランティア駆けつけ法医学者とその娘のコンビも『開かせて~』に出てくる外科医ダニエルと写生記録を担当する美少年の組み合わせと酷似している。きっと実在のモデルがいる筈。人物造形は非常に面白いのだが犯人がかなり変態的。どうも欧米のミステリには重厚な展開にも関わらず犯人が変質者で事件もグロイというのが多いような気がする。『その女アレックス』や『二流小説家』、『ミレニアム』なんかも同じ。グロが苦手というほど可憐ではないが。笑2016/09/05

Hugo Grove

18
ああ、面白かった。19世紀末切り裂きリッパーがロンドンを恐怖に陥れその後、ロンドン警視庁に出来た殺人課の選り抜き刑事たちとそれを助ける巡査、監察医、警視総監らの活躍を描いた物語だ。刑事たちも巡査もみんなとても素敵な人たちだった。警察官はこうであって欲しいという理想道理。出来過ぎな気もするが、たまにはこんな読んでいて胸のすくような話があってもいい。ただし連続殺人犯にしては頭が悪すぎかな。三日で捕まるのも仕方ないな。これはシリーズ化するようなので、次作も楽しみに待つことにしよう。2013/12/12

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