出版社内容情報
サンフランシスコの高級画廊のオープニングで、展示品からぶら下がる作家本人の死体を見つけたアニー。彼はアニーの父母の昔馴染だった。芸術とロマンスとあふれる第2作。
内容説明
サンフランシスコの高級画廊のオープニングで、展示品のように木からぶらさがる作家本人の死体を見つけたアニー。彼はアニーの父母の昔馴染だった。不審な男たちと関わる母を心配しつつ、友人のシャガール窃盗容疑を晴らすため絵画泥棒と取引したアニーは、上流階級のパーティに出かけるはめに。だが、そこには多くの巨匠の作品があった。芸術とロマンスとスリルあふれる第二作。
著者等紹介
岩田佳代子[イワタカヨコ]
東京都出身。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
160
このドタバタぶりは嫌う人もいるだろうな。コメディとしてもロマンスとしても面白い逸品。現代アートに紛れて首つり死体を見つけ、事件に巻き込まれてしまったアニー。うっかり屋で事件のあるところにさらに事件を起こしてしまう女。美術界の様々な裏事情が事件に織り交ぜられ、退屈する暇はない。最後のド派手なカーチェイスも面白いが恋の行方はまたはぐらかされてしまう。3巻では解決に向かうのか?ところで本書、不必要に人物が多すぎる気がする。2020/08/17
えみちゃん
22
一年位先の刊行だと思ってましたが、思いのほか早い刊行でした。前回「あれっ?」って思う終わり方でした。シカゴでの<素晴らしき贋作展>、さらっと流されてしまった!楽しみにしてたのに・・・。今回初めて、アニーママ登場。あのおじいちゃんの実子とは思えない常識派。アニーの仲間たちもパワーアップ。そして、アニー自身の恋愛運?も急上昇。絵画泥棒のマイケル、家主のフランク。それぞれ、ワケありだが、アニーと一緒にドキドキしちゃう。今回はフランクが、アニーママに感謝祭の食事に招待される。ちょっとリードかな?でもまた変な終わり2012/01/23
ふじこ
19
楽しみにしていた、美術蘊蓄が控えめになってしまいました。ピカソやより現代の美術は、著者もアニーも関心がないのかしら。ドーナツをこぼしながらのカーチェイスはちょっとやりすぎの感じがします。2020/09/15
ぱせり
12
賑やかな連中である。華やかで生きのいい会話が好き。ミステリは忘れよう。と思っていたが、終盤。一見無意味に、とっ散らかされた言葉たちがおもしろいようにぴたっと嵌るところに嵌るもんだねえ。そうして、やっぱり、どこか遠くで何もかもお見通しのあのご老人がにっこり笑ってウィンクしているような気がしたのでした。 2012/05/04
星落秋風五丈原
9
彼女が“祖父譲りの鑑識眼”という強みを持ちながらも決してスーパーウーマンでないところが魅力。ヒロインに対して、片や堅物だが社会的地位のある人物、片や危険な香りを漂わせるが魅力的な神出鬼没の泥棒、という正反対の相手役がアプローチする件も、ロマンスの王道を踏襲していてラブストーリーファンにも受けるだろう。前回あれほどアニ―を悩ませた祖父の登場頻度が少ないのは残念であるが、その代わりアニ―の母親が初登場し、謎めいた行動を取リ始めるので、彼女の人物像に対する関心と事件との関わりをあれこれと類推する楽しみがある。2012/02/22