出版社内容情報
カラヴァッジョの贋作疑惑に殺人事件、そして元カレの失踪と、超一流の贋作の腕をもつ疑似塗装師アニーは休むひまもない。ゴージャスでスリリングなアートミステリ開幕。
内容説明
アニーは伝説の贋作師である祖父仕込みの腕をもつ、画家兼疑似塗装師。贋作作りの前科のためにサンフランシスコの美術業界では干されている。キュレーターの元カレに呼び出され、古巣の美術館でカラヴァッジョの鑑定をしたところ贋作と判明、直後に殺人事件が起こり元カレは行方不明に。真作の行方を探すアニーのもとにはハンサムな探偵が…。小気味よいポップなミステリ開幕。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
75
美術家を志しながら、ちょっぴり?違法に手を染めたがために社会から干され、確かな鑑定眼を持ちながら安い仕事ばかり引き受ける女主人公アニー。親戚に伝説となる偉大な?大贋作家をもっている。設定も面白いしドタバタ、ロマンス?アクション、ユーモアもある。面白かった!語り口も軽くて親しみやすいが独特の心理描写は好き嫌いがわかれそう。チョイ悪探偵が助けてくれて恋の予感?absintheは、業界の裏をかいたような蘊蓄のある作品が好き。でも問題となるガラヴァッジョの作品は著者の創作らしい。軽め。ロマンス9:サスペンス1
oldman獺祭魚翁
32
サンフランシスコを舞台にしたコージーミステリー 世界的な贋作師の祖父に仕込まれたアニーは画家兼疑似塗装師 贋作の前科ののおかげで、首になった前の職場でカラヴァッジョの「東方三博士の礼拝」が贋作だった事を知ってしまう。直後に美術館で殺人事件が起こり、画を見せてくれた元カレのキュレーターがは行方不明に…更に一流の画商に鑑定を頼まれた素描も贋作…いささか軽率で衝動的なヒロインだが、アップテンポで軽快な物語です。西海岸の縮図の様な登場人物も楽しめます。アートミステリーシリーズの第一作。2018/03/30
えみちゃん
20
絵画は あまり詳しくないのですが 帯に惹かれて読み始めました。めまぐるしい展開に翻弄されてしまいましたが おもしろかった。ミステリアスないい男たち。今後の展開が気になります。2011/09/10
hirune
17
長かったー^^;これだけ酷い目にあって、お金も何もなくなっていくばかりなのに逃げるとか引くとかできないのは殆どバカと言えるのでは…。ものすごい強運と周りに助けなければと思わせる才能?がなければ解決どころかすぐ殺されちゃいそう。解決しても儲かったりしなかったけどねぇ。2013/12/30
ふじこ
16
面白い!美術業界、贋作業界?の蘊蓄がいっぱい。主人公は贋作を見抜く天才ですが、表の仕事の世界では疎んじられています。そんな中、逞しく働く姿が素敵。美術泥棒と大家さんと主人公の三角関係の先行きが気になります。2020/09/04