出版社内容情報
エリー・グリフィス[エリーグリフィス]
著・文・その他
上條 ひろみ[カミジョウヒロミ]
翻訳
内容説明
多くの推理作家の執筆に協力していた、本好きの老婦人ペギーが死んだ。死因は心臓発作だが、介護士のナタルカは不審に思い、刑事ハービンダーに相談しつつ友人二人と真相を探りはじめる。しかしペギーの部屋を調べていると、銃を持った覆面の人物が侵入してきて、一冊の推理小説を奪って消えた。謎の人物は誰で、なぜそんな行動を?『見知らぬ人』の著者が贈る傑作謎解き長編。
著者等紹介
グリフィス,エリー[グリフィス,エリー] [Griffiths,Elly]
イギリスの作家。“サンデー・タイムズ”紙ベストセラーリストにランクインした法医考古学者ルース・ギャロウェイ・シリーズと、エドガー・スティーヴンス警部と戦友マックス・メフィストのミステリ・シリーズで名声を得る。アメリカ探偵作家クラブ(MWA)のメアリー・ヒギンズ・クラーク賞と英国推理作家協会(CWA)の図書館賞を受賞。『見知らぬ人』では、2020年のMWA賞最優秀長編賞を受賞した。続編の『窓辺の愛書家』はCWA賞最優秀長編賞最終候補作となった
上條ひろみ[カミジョウヒロミ]
英米文学翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
305
ハービンダーがシリーズキャラクター化されるイメージがいまいち沸かなかったけれども、少し作風を変えたことで、いい感じに収まって、文章にもノリがある。のどかで上品な英国らしい風合いが濃くなり、前作よりも登場人物に親しみやすくもなった。ミステリとしても骨格がしっかりしてきており、手掛かりの散りばめ方などは、特に良くなったと思う。説明されないままに終わった伏線もいくつかあって気になるが、水準は高め。まだまだハービンダーが続き物の主人公としては存在意義が薄く、そこを克服してくれるか期待。2022/12/12
yukaring
86
ゴシックホラー調だった前作とはガラっと変わり、海辺の街を舞台にハービンダー刑事と素人探偵3人組がミステリ好きの老婦人が死んだ謎を解き明かすストーリー。今回のハービンダーは3人組に振り回される大変な役回り😅前作のクレアも少し登場するのが嬉しい。90歳のペギーは推理小説の生き字引でミステリ作家たちに協力するほどの存在。ペギーの死後、覆面の人物が彼女の本を持ち去り別の本からは怪しげなカードが見つかる。小説に謎を解く鍵があるのか?作家やエージェントも登場し本にまつわる話も語られるミステリ愛がつまった1冊だった。2022/10/03
cinos
72
素人探偵トリオとゲイの女刑事のキャラが立っていて、それぞれの視点から物語が進むので楽しいです。文学フェスティバルが舞台になるので、ホロヴィッツを思い出しました。事件の真相は入り組んでいて、ちょっと満足できませんでした。2022/11/19
たま
70
この作家さん初読み。旅行に持参したら読みやすかった。章が短く読書の中断が気にならない、地の文がユーモアたっぷり、主要人物たちが好人物。知り合うとすぐパブに行って飲み物を奢りあう。インド系の女性刑事も参考人(つまり犯人候補)とすぐ親しくなり、大丈夫か?と思う。スコットランドのブックフェスティバルへの小旅行もある。『木曜殺人クラブ』の例を見てもブライトンの介護施設では東欧移民が重要な働き手で。高齢女性は元凄腕スパイと決まっているようだ。犯行の解明過程に疑問の箇所も多いが、楽しいユーモアミステリだった。2024/08/24
ひらちゃん
49
前作「見知らぬ人」のハービンダー刑事シリーズ第二弾。窓辺の愛書家そのものの老婦人が亡くなり、素人探偵が動き出す。犯罪小説好きの殺人コンサルタント、意味深なポストカード、小説家の殺人事件。老婦人ペギーに関わりをもつ三人が個性的。全部が繋がっていそうで、何がいらない情報なのか。考えながら読むのが楽しかった。三人のその後、ハービンダーの成長もまだまだ見たいので、次作も読んでみたい。2024/08/12
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