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創元推理文庫
不条理な殺人

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  • サイズ 文庫判/ページ数 297p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488164072
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

人気俳優マークはある日、義理の息子の劇作家ケニーが書いた不条理劇の題名を知り動揺する。「エルシノアの郊外」……それは17年前の、ケニーの実父が死んだ“事故”を暗示しているようだった。当時4歳の子供が、真相を知っている? マークは劇のキャストに立候補し、上演の日までともに過ごすことで、息子の真意を探ろうとする。ふたりが17年前それぞれ務めた役柄とは? 才人マガーが仕掛ける傑作演劇ミステリ。

パット・マガー[パット・マガー]
著・文・その他

戸田早紀[トダサキ]
翻訳

内容説明

人気俳優マークは義理の息子ケニーが書いた不条理劇の題名を知り動揺する。それは17年前、ケニーの実父が死んだ“事故”を暗示しているようだった。当時4歳だった息子が何かを知っている?マークはケニーの母で女優の妻サヴァンナの反対を押し切って劇への出演を決め、息子とともに舞台を作ることで真意を探ろうとする。過去の事件と舞台の上演が、彼らにもたらす結末とは?本邦初訳、円熟期の傑作。

著者等紹介

マガー,パット[マガー,パット] [McGerr,Pat]
Patricia McGerr。アメリカの作家。1917年ネブラスカ州生まれ。広報職や編集職などをへて、46年に長編『被害者を捜せ!』を発表。1985年没

戸田早紀[トダサキ]
津田塾大学学芸学部英文学科卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

MICK KICHI

79
難波弘之さん評「すこぶる面白い!同業者を妻にしてはいけません(笑)」いや~、その通りでした。スター俳優同士の夫婦と前夫との間にできた脚本家の卵、前夫の死に関わる謎をベースに、息子が書いた「不条理劇」の脚本に不穏な影を感じた義父である俳優が上演前にキャストとして介入するが...。火曜サスペンスでも観ているような展開と舞台劇の裏側の描写が面白い。秀逸なのは、妻である女優の性格というか人間性というか、そこに巻き込まれる家族を含めた周囲の様子だけで十分、不条理さを感じるところ。本格ミステリーは期待できませんが2019/10/04

さつき

71
17年前の「事故」により亡くなった劇作家。その息子が不条理劇を書きデビューすることになった時、演劇一家である家族の中に波紋が広がります。上演間近の劇と過去の記憶に重なる部分はあるのか?誰が何を知っているのか?一瞬も気の抜けない心理劇に、胃の痛くなるような思いでしたが、続きが気になって一気に読みました。訳者のあとがきによると、マガーの作品は未訳のものが多いよう。もっと色々読んでみたいです。2019/01/06

あさうみ

42
犯人あてミステリーにしてはストレートすぎる…人物の感情が生々しく途中までは演劇をみているようだったけど、途中で火サスと昼ドラが混じってきた…。女性をいかす作風が特徴のようだけど、サヴァンナの傍若無人に白目。2018/11/14

geshi

30
記憶の殺人が演劇として立ち現れる虚々実々な話を勝手に期待してしまったが、継父と息子と母親の関係の話がメインに置かれ、ミステリという感じは薄い。この物語自体が一種の劇のように見えてきて、互いの愛や思いが絡まり合いながら、互いを許し切れない距離感を持った会話の応酬が読んでいてキリキリさせられる。中盤から強烈な自意識を発揮して場をかき乱すサヴァンナの登場によって、より危うさが増すサスペンス。真相は最初から予想できるものだが、ラストの「演技」は背中に冷たいものが走るほど怖い。2019/05/31

かもめ通信

23
書評サイト本が好き!を通じてのいただきもの。とても50年前に書かれたものとは思えない予想以上の面白さ。訳がいいのか、作品が全く古びていないのか、読み手がかなり古びてきているせいなのかはわからないけれどw2019/01/28

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