内容説明
ニューヨークを発ち、一路リオへ―。船旅は快適なものとなるかに見えたが、出帆して2日めの夜、乗客の一人が殺されるという事件が突発した。状況からして存在するはずの目撃者が証言すれば結着はつくのだが、名乗りでる者は1人もいない。かくして閉ざされた船上、密かに目撃者捜しが展開することになったが…。才媛の秀作、待望の初紹介。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
92
ブラジルへ向かう貨物船の中、ルエラという女性が海に落ちる。語り手の新聞記者アンディは、殺人であると確信できる状況を掴む。しかし、殺人を目撃したと思われる人物が名乗り出ない。犯人は誰という予想は最初からハッキリとしており、それを証明する為に必ず存在する目撃者を捜すミステリ。又々変わった視点からの謎解きであるが、違和感なくサクサク読める。ミステリ本来の意外性も、論理的に担保されていて、やはりこの作家は魅力的。ただ犯人側の苦悩が確り描かれ哀愁あるラストに対して、殺されたルエラを置き去りにして、それは無いと思う。2019/10/29
ホームズ
12
パット・マガーは3冊目。今回は少し面白味にかけてしまった感じがしたかな~。登場人物たちの誰にもあまり感情移入できず。特に語り役のキャラハンが・・・。後半になってきて少し慣れて来たから良かったけど。2012/10/24
おくちゃん
7
パットマガーは「七人のおば」「四人の女」を読みましたが、この本も含めて面白いプロットで思わず興味が引かれ手に取ってしまいます。他の未読の本も読むつもりです。2019/12/30
ひろいゆうき
2
これもまた異色作ですが、相変わらず、登場人物の性格に難あり…犯人や容疑者なら難あり性格でもまあいいけど、主人公の性格もなかなか…2017/11/20
かのこ
1
【★★★】マガー5冊目。うーん、どっかのあとがきを読んで期待しすぎてしまったかも。女性陣がだいぶ意固地な人が多かった。個人的には、七人>四人・探偵>被害者>目撃者、になるかな〜。読んだ順なので、この手法にマンネリを感じてしまったのかも。2012/02/10