感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mii22.
39
【CNC-犯罪小説クラブ】主な登場人物は5人。人気コラムニストのラリー、その前妻のシャノン、現夫人のクレア、愛人のマギー、フィアンセのディー。冒頭、ペントハウスのテラスから転落死する被害者は誰なのか?ミステリとしての推理よりも、個性的な5人の人物描写の巧みさで読ませる作品だ。ひとりを除いて共感出来ないイヤなやつばかりだが、なぜか憎めない人物たちを軽快なタッチでイキイキと描いている。誰が殺されようとしているのか推理する愉しみもあるが、真相はわかりやすい。しかし最後まで飽きさせない人間模様が面白い。2016/01/17
たま
15
前妻、現夫人、愛人、フィアンセのうち、誰か一人を殺す目的でパーティーを開いたコラムニスト。一体死んだのは誰か?序章でまず死体が登場し、本章から過去とパーティー会場を行き来しながらお話は進みます。登場人物みんなが非常に人間くさく、地位や名誉や財産を求める生々しい心情や会話のやり取りが描かれていてゾッとすることもありましたが、誰もが悪人ではなくどうしても憎めませんでした。また読みながら被害者を自分で推理するのも楽しかったです。自分の推理が当たった時はえもいわれぬ快感!でもやはり物悲しかったです。2012/11/22
Ribes triste
11
凄かった。一気読みでした。マガーの緻密に描き分けられる男と女たち。物語の怒涛の展開に圧倒される。読み終わって頭がぐらんぐらん。船酔いみたいな状態です。2016/07/16
秋良
7
犯人当てじゃなく被害者当てをするミステリー。常に現状に満足できないラリーは可哀想なような自業自得なような。2016/10/16
もずく
6
桜庭一樹さんの読書日記に書かれていた作品。気になったので読んでみました。「犯人」はわかるのに「被害者」が誰なのかわからないミステリー! 「被害者」はあの人? この人? どの人? 「犯人」がとんでもない奴なのに可哀想だとか思ってしまった。2011/09/15