創元推理文庫
浴室には誰もいない

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  • サイズ 文庫判/ページ数 248p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488155049
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

匿名の手紙による告発をきっかけに、ある一軒家の浴室から死体を溶かして流した痕跡が発見される。住人の男性ふたりはともに行方不明。パーブライト警部率いる地元警察と、とある事情によりロンドンから派遣された情報部員たちが、奇妙な事件の解決に向けそれぞれ独自の捜査を始める。二転三転する展開の果てに待つ、「死体なき殺人」の真相とは? バークリーが激賞した、英国推理作家協会ゴールドダガー最終候補作の本格ミステリ。

コリン・ワトスン[コリン・ワトスン]

直良和美[ナオラカズミ]

内容説明

匿名の手紙を契機に、ある家の浴室から死体を溶かして流した痕跡が見つかる。住人の男性ふたりはともに行方不明。地元警察と、特殊な事情によりロンドンから派遣された情報部員が、事件解決に向けそれぞれ捜査を始めるが…。二転三転する展開の果てに待つ、「死体なき殺人」の真相とは?バークリーが激賞した、英国推理作家協会ゴールドダガー賞最終候補作の本格ミステリ。

著者等紹介

ワトスン,コリン[ワトスン,コリン] [Watson,Colin]
1920年、イギリスのサリー州に生まれる。ジャーナリストとしてロンドンなどで働いたのち、58年に『愚者たちの棺』でミステリ作家としてテビュー。同書は「イギリスのどこにでもあるような」架空の町フラックスボローを舞台に、地元署のウォルター・パーブライト警部が謎を解くシリーズの第1作で、全12作が刊行された。そのうち2作が英国推理作家協会(CWA)ゴールドダガー賞の最終候補になったほか、4作が70年代にMurder Most Englishの題名でBBCテレビドラマ化されるなど、高く評価された

直良和美[ナオラカズミ]
東京生まれ。お茶の水女子大学理学部卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yumiko

69
印象的な表紙に手に取って良かった!細く張り巡らされた伏線が美しくて、読後再びページを繰りたくなったミステリーは久しぶり♪匿名の手紙を発端に明らかになった死体なき殺人。ショッキングな冒頭からつかみはばっちり。行方不明となった男性がとある職業だったことから捜査に情報部員が加わるのだけれど、彼らの道化ぶりがなんとも可笑しい。英国流のシニカルな笑いがたっぷり楽しめる。二転三転した末に辿り着いた真相は…なるほど初めから見えていたと納得。しっかりと読書の助けになってくれる法月さんの解説も有難かった。2017/04/15

雪紫

50
浴室で男の遺体は溶かされたのか?一軒家で運び出されたのは硫酸で何かを溶かし、流したようなバスタブ。そしてその家に住む男がふたり、行方知れず。え、ユーモアミステリだったの(解説を見て)?女達があれなのと諜報部の扱いが酷いながらも(そこか、ユーモア?)短いページ数の中でさくさく読め、色々翻弄される作品。表紙のイメージ通り、エグみはありません。・・・でも諜報部があんなんであの世界、大丈夫なん?2024/07/25

飛鳥栄司@がんサバイバー

25
死体がない殺人がテーマで、浴槽で死体が酸で溶かされたなどと物々しい幕開けではあるが、解説にも書かれているとおりユーモアが押し出されるためか緊張感は薄め。部屋に住んでいた2名が行方不明で、どちらかが加害者であり被害者であろうと警察はあたりを付けるが、片方が諜報部員だったということが判明して、警察と諜報部の捜査が並行して進んでいく。推理合戦かと思いきや、諜報部のヘタレっぷりが如実になってくきて、一気にユーモアテイストに。終盤に冒頭でてきた匿名の手紙の真相が判明して、急転直下本格ミステリとしての面目躍如。2017/01/08

まゆまゆ

21
タイトルと、「英国推理作家協会ゴールドダガー賞」なる賞の最終候補作という評判の良さに惹かれて。大どんでん返しとかはないけれど、凄く面白かった。パーブライト警部と部下のラブ巡査、張り切り屋の科学捜査官ウォーロック、チャブ警察署長…など魅力的なキャラが満載。クスッとさせられる所もあり、細部まで考え込まれた二転三転するストーリー展開、240ページ位のボリュームだけど濃かったです。この作家さん好きかも。2017/02/09

maja

20
溶かされた死体無き殺人を調べるパーブライト警部たち。「国家の安全」を背負い、地元警察に気負って乗り込んでくる情報部の少佐と彼の部下。セールスマンと称する行方不明の男は実はスパイだったのだ。凝った殺し方にいかにも陰謀の舞台は用意されたかにみえる。地元警察と情報部の視点のずれは進行するにつれて独特な味わいとなって・・。ゆるりとした雰囲気となかなか手強いシニカルさが魅力的。登場人物たちの個性が立ちあがってきて楽しい。2022/05/22

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