内容説明
中華料理店で働く青年四人が、ある日突然揃って姿を消した。彼らが勤めていたのは、チャイナタウンの大物が経営する有名店。最近始められた組合活動に関して、店と対立があったらしいが、その程度のことで拉致されたり消されたりするはずもない。半ば強引に捜索の仕事を引き受けたリディアは、相次ぐ予想外の展開に翻弄される。“リディア・チン&ビル・スミス”シリーズ第五弾。
著者等紹介
直良和美[ナオラカズミ]
東京生まれ。お茶の水女子大学理学部卒業。英米文学翻訳家
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ほちょこ
18
リディアが主役の巻。リディアが主役だと、スミスは従順な、リディアにゾッコンの中年オヤジ。どうもスミスが主役の時と性格が異なる気がする。それにしても、米国における中国人の闇社会、恐るべし。2016/07/25
kyoko
17
再読。アメリカにおける中国人社会を歴史的背景を踏まえて闇の部分から描いている。官語、福建語、広東語は互いに通じないけど同じ漢字を使うから文字にすればわかる…とは中国史そのものじゃないか、と妙なところに引っかかった。それと今回の再読祭りのテーマである、情報機器をいつどのように使い始めたかということ。まだ二人とも携帯は持ってないけど、リディアは使いたがっていてビルは躊躇しているのも面白かった。次作では携帯所持してるかな。中国人名と英語名がわけわからなくなって途中混乱したけど今回も面白かった。2022/09/14
Masa
10
読了。このシリーズにしては、物語自体はあっさり終わったなぁという印象。もちろんリディアはいつものリディアで、危険を顧みず飛び込んだりして、そういうところも魅力的で。そしてリディアに近づく男全員が彼女を、「落とそう」としているように思えて、「おいビル! 優しいのはいいけれどもっとどうにかしろ!」と叱咤したくなります。ふと思ったのは、この物語でリディアの心境が少し変化している? ということ。そのあたりは次作以降を読んで確認しなくては!2017/02/01
tom
10
シリーズ5段目。いつもながらのチャイナタウンを走り回るリディアとビル。コメントに「まるでポリアンナみたい」とあったけれど、まさにその通りの主人公。でも、これが楽しいと言えば楽しい。まだまだ続くシリーズだから、うれしくなる。2012/08/26
shizuca
6
リディア、体張ってるなぁと読むたびに思う。彼女の行動からビルをみると本当にビルが大人にみえる(大人にんだけど)2020/01/31