内容説明
深夜ブロンクスの老人ホームで警備員が殴り殺された。手口から地元の不良グループの仕業と判断されたが、納得がいかない被害者のおじは探偵ビルに調査を依頼。かつて探偵の手ほどきをしてくれた老兵の頼みに、ビルは危険な潜入捜査を展開するが…?無鉄砲で繊細な中年探偵が、相棒リディアの存在を胸に、卑しき街を行く。シェイマス賞最優秀長編賞に輝いた、爽やかな第二弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
み
20
なかなかハマらず、細切れで読みました。途中からは、さくさくと。2作目は、ビルさんメインでした、リディアさんメインの方が好みかも。ぼちぼちシリーズ読み進めます。2024/09/08
ほちょこ
18
2作目はスミスが主人公。1作目はリディアが中国ギャングにボコられ、2作目はスミスが下町ギャングにボコられ。このシリーズは痛いのか!スミスの過去もちらほら見えてきて、だんだんシリーズの面白みが湧いてきた。2016/07/04
kyoko
17
再読。1995年作品で日本では1998年初版。まだビルは携帯電話を持ってなくて応答サービスを巧みに利用している。今回はビルの語りで圧倒的ニューヨーカーの話。圧倒的ニューヨーカーなんて言葉があるかどうか知らないけど。かなりのハードボイルドだけど、BGMはピアノ曲。それがビルの繊細さを醸し出している。事件の解決も法と正義には則らない自分流。捜査のモチベーションがアメリカの正義ではなくて、人情噺めいていてそれが魅力的。2022/07/07
Masa
12
読了。いやぁ、すごく面白い物語だった。『チャイナタウン』ではリディアの魅力に完全ノックアウトされて、本作はビルが語り手ということで、「なんだかなぁ」と思いましたが、全然そんなことなかった。むしろリディアに恋する身としては、「おお、ビル。わかるよ。あなたはなんていい男なんだ」と思わずにはいられない。二人の関係にも少し変化があり、それを楽しみつつ、話の本筋も十分に読ませられた。ライトな探偵モノかと思っていたけれどそうじゃない。やはりこのシリーズ、追っかけます。2016/11/01
冬見
11
老人ホームで警備員が殺害される事件が発生。地元の不良グループが犯人と目される中、そんな警察の捜査に疑問を持った被害者のおじは私立探偵ビルに調査を依頼する。◆ シリーズ第2弾。今回の主人公はビル。本当に思い通りに行かないことが多くて驚く。探偵が派手にぶちのめされることも多くてハラハラ。様々な思惑と小さな欲が増幅しながら連鎖して悲劇を引き起こす。やるせない。小さな慰めはあっても、それは大きな悲劇を癒すには足りない。傷付いた人たちは、それでも生きていくのだ。2020/03/15