出版社内容情報
ロングビーチ市の高級住宅街で、下院議員の息子ベントン三世の妻と子どもたちが殺害された。強盗から政治がらみの怨恨までさまざまな動機が考えられたが、刑事のダニーは壁に飾られた一家の写真コーナーを見て不自然さを感じる。子どもを中心にした写真ではなく、主であるベントン三世の写真ばかりだったのだ。調べれば調べるほど謎に包まれる被害者一家の秘密とは。刑事ダニーと相棒の女性刑事ジェンを予測不可能な事件が襲う!
タイラー・ディルツ[タイラー・ディルツ]
著・文・その他
安達眞弓[アダチマユミ]
翻訳
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吉田あや
72
事件は州選出下院議員の息子ベントン三世の妻と子供2人が無残に殺されることから始まる。リビング一面を埋め尽くすベントン三世の写真。それに対し妻と息子の写真はほんの数枚。不気味なナルシズムを漂わせる息子の背景には妻への度重なる裏切りに卑劣な行為と、息子への嫌悪感が漂う中、反社会的集団、FBI、弁護士、秘書、いろんな人物の思惑が交錯し、哀しい被害者も増えていく。カーチェイスもあったりと、事件のハラハラ度、スピード感共に第一弾を上回る面白さ。第三弾では事件関係者の心情をもう少し深く知りたい。2018/04/09
papako
67
シリーズ2冊目。あっさりしてた一冊目に比べて断然充実していました。主人公ダニー刑事、年齢や容姿が浮かばなくて掴みづらい。心の傷に大怪我の後遺症を抱えて、大変そうだけど、なんか楽しく仕事してる。仲間たちや上司もやはりいい人達。特にコンピュータ犯罪から殺人課にきたパット、さらに存在感がでてきたね。怪しいと思われた被害者の夫の存在が独特だったな。しかし、犯人、ここまでするのか?政治家怖いですね。ラストはリアルな決着でした。ダニーのとぼけた脳内がいい味出していて、リズムよく読めました。次も期待してます!2018/04/18
しゃお
40
〈ロングビーチ市警殺人課〉シリーズ2作目。前作は魅力的な欠片は見えるものの、こなれてない感じがあって若干読みにくかったものの、本作ではその点が見事に払拭されてます。心だけでなく文字通り傷ついたダニーは職場に復帰するもの、痛みを抱えながらの捜査する事になる事件はなんとも痛ましいもの。地道に手掛かりを追い求めるうちにダニーはどう痛みと向き合っていくのか。前作に続いて再生のお話しでもあるものの、ラストは更なる痛み、ペインスケール10を抱える事に。果たしてダニーはジェンとどう向き合うのでしょうか。2018/04/26
白玉あずき
39
地味にコツコツは前作同様。主人公、ジェンだけでなく、警察組織の他の面々のキャラが立ってきて、地味が滋味となって大変よろしい。特にハーランとバンジョーの挿話がすばらしい。主人公も仕事以外に心遊ばせる趣味が持てればいいのにね。認知行動療法にもなるし。医療機関で書かせられるペインスケール(それも10段階)は本当に困りもの。その点には賛成せざるをえません。あれにはうんざり。2018/06/02
あさうみ
34
<第2弾>下院議員の息子の妻と子供二人が惨殺された事件をロングビーチ市警殺人課の男女刑事コンビが追う。重要参考人を見つけるがそれが後手に回り事件の真相がどうなのか、最後まで惹きつけられた。各所にある痛みの指標を示すペインスケールがダニーの背負っている心と身体の苦悩を良く現している。面白い趣向です。一作目よりも好き。そして一作目を読んでなくとも十分に入り込めると思われます。2018/03/03
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