出版社内容情報
世間と縁を切り、研究に没頭する解剖学者クラウザー。18世紀英国では考えられないほど活発に行動する提督夫人ハリエット。好対照の探偵コンビが壮大な謎に挑む歴史ミステリ。
内容説明
1780年、ウエスト・サセックスの爽やかな朝。解剖学者クラウザーを、隣家の提督夫人ハリエットが訪ねてきた。自らの地所で、咽喉を斬られた男の死体を発見したという。その被害者が所持していた指輪の紋章は、この国で最高の格式を誇るソーンリー家のものであった…。厭世家の解剖学者と才気煥発な提督夫人。好対照の探偵コンビが壮大な謎に挑む、歴史ミステリ・シリーズ開幕編。
著者等紹介
茂木健[モギタケシ]
1959年生まれ。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぽんすけ
18
又イギリス歴史ミステリー、今回はアメリカの独立戦争時代だから時代がぐっと下る。探偵役は提督婦人ハリエットと解剖学者クラウザー。このクラウザーが厭世的で影がありなかなか私好みだった。ハリエットは夫と一緒に軍艦暮らしが長かったせいか気丈で冷静さもあるいい探偵役だと思う。そして妹のレイチェル、要所要所で鋭い意見を出してくれていい助手である。地方を舞台にした殺人事件だがものすごく領主の権力が大きい。でも結構時代が進んだからか、中産階級が順調に育っているのも見て取れた。あとロンドンはやっぱり汚くて煩いのかw2024/10/01
ごへいもち
17
下巻を読みたい2018/01/02
鐵太郎
14
このミステリの舞台は、18世紀後半のイングランド。当時の、フランス革命からナポレオン戦争に至る暴風雨の歴史のちょっと手前の、階層社会のイングランドのミステリ。面白いよ、これ。2014/03/22
白玉あずき
9
端正にして上品。「お育ちの良い」雰囲気を醸している。最近えぐいミステリーばかり読んだせいかしらん、なんだかホッとしています。ハリエット、レイチェルの姉妹、クラウザー氏、極めて制約が多く偽善的な時代にもかかわらず、好感度高く描かれており非常に嬉しい。スーザンとジョナサンが幸せになるように応援しながら下巻へ。2013/04/23
うぃっくす
8
18世紀のイギリスが舞台のミステリー。確かに警察とか鑑識とかいつでてきたんだろうね?コロナーと治安判事殿が雑に事件を結論づけて収めて、まあこんな感じだったのか。早く下巻読もう。2024/08/13