創元推理文庫<br> 二千万ドルと鰯一匹

創元推理文庫
二千万ドルと鰯一匹

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  • サイズ 文庫判/ページ数 230p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488140069
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

54
カトリーヌ・アルレーと言えば、「死の匂い」でデビューして以来、悪女書きのアルレーと言われています。彼女は、完全犯罪つまり犯罪者が裁かれる事無く目的を遂げてしまう、ミステリー界のタブーを破ってしまった事でも有名です。初期の作品に強烈な個性が在るのですが、「わらの女」から15年、最も安定感ある中堅の頃の作品です。亡くなった夫の前妻の子を亡き者とし、全財産を独占しようとする女と、看護婦の立場を使って完全犯罪を請け負う悪女たち。二人の悪女の打算的な戦い心理戦は、どちらが勝つのか、サスペンスの新しい形だと思う。2015/05/23

Ryuko

13
資産家の夫を交通事故で亡くした女性が自分の相続分を多くしようと夫の息子を亡き者にしようと企み、看護婦ヘルタのもとを訪ねる。二人は手を組んだかに見えたが、、、ヘルタの悪女っぷり、欲張りっぷりが、いっそ清々しいほどです。奇妙なタイトルの意味は、「二千万は夢の中で男たちが残してくれた遺産。鰯一匹は実際に男たちがくれたもの」辛辣ですね〜。2015/06/03

ねんまに

7
看病が必要な人の看護婦でありながら、その家族からの依頼で患者を殺すことで莫大な富を得ている女が、また新たな依頼を持ちかけられるところから物語は始まります。本当に身勝手でひどい女で彼女がどう転落するかを見たかったのに、なんか何もどんでん返しがなく終わってしまった…。2022/02/23

きりぱい

6
悪女同士の駆け引きが面白い。億万長者の夫を事故で亡くし、遺産のために義理の息子を亡きものにしようと出張看護婦に話をつける未亡人。未亡人だって悪いけれど、看護婦だってその筋の請負人とどちらの欲が深いのか、手の内は明かされているのに危うい成り行きに読まされる。ラストの冴え技ったら!女は怖い。恋人はまだしも、義理の息子にいたっては、ほんの一瞬にやけた想像を楽しんだだけで気の毒としか言いようがなく。2013/04/03

おくちゃん

4
莫大な遺産と女。アルレーらしい作品。ただ、今回は女が二人、2018/12/18

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