創元推理文庫<br> 雨の殺人者

創元推理文庫
雨の殺人者

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  • サイズ 文庫判/ページ数 397p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488131067
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

130
短編五つ。マーロウが出てくる話が圧倒的にいい。好きな女には徹底的に純情なチンピラ男たち。彼らの気持ちに同調して心を痛めるマーロウだから、男が惚れる。『女で試せ』珍しく女にも優しい視線があると思ったら、きっと彼女の度胸が大したもんだからだ。スカラが最期に気付いていたらいいな。『カーテン』…もしも折があったら、この薔薇をモナにやってくれ。その言葉に、マーロウは薔薇を一輪、女に渡しに行くために動く。『雨の殺人者』お金と麻薬と男にだらしない若い女は厄介のもと。『ヌーン街で拾ったもの』と『青銅の扉』は楽しめなかった2019/07/26

bapaksejahtera

8
雨の殺人者/女で試せ/カーテン/青銅の扉/ヌーン街で拾ったもの、いずれもWW2以前発表の中短編5作。「ヌーン街・・」は主人公は麻薬捜査官と珍しく、「青銅の扉」は幻想小説的趣きがある。また「女で試せ」は、後年の「さらば愛しきものよ」の冒頭と同一設定で、出所したばかりの巨漢が暴れ回る。いずれも興味深い作品。さらに「評伝」とするにはかなり短い稲葉氏の「マーロウ誕生の前夜」もチャンドラーを米国文学にしかるべく位置づけている。更にチャンドラー作品の女性は皆猫の如く描かれ、恋愛の入り込む余地がないとの指摘も納得する。2020/12/20

Tetchy

8
表題作はほとんど『大いなる眠り』を読んでいるよう。でも「青銅の扉」は良かった。特にラストが。2008/12/10

Yuki

5
これでシリーズは終わり。注目すべきは「さらば愛しい人」の元となった短編だろう。これをシリーズ最終巻の最後に収録するセンスが良いなぁ。前作同様、中には人の出れない扉があったりファンタジー色が濃いのもあるが、これも完全犯罪を揶揄したチャンドラーの名作の一つであるといえる。2014/01/17

s - bill

4
読書のレンジを広げるために初チャンドラー。所謂ハードボイルドってのは初めてでした。う~ん,なるほど,という感じでしょうか。リュパンみたいな作品をイメージしていましたが,ちょっと違いました。人物設定や場面描写が少しわかりにくくて,ハラハラドキドキという感じでもありませんでした。話の展開より「雰囲気」を味わうべきジャンルなのでしょうか。マーロウの出てこない「青銅の扉」が一番好みでした。チャンドラーにハマったという感じではありませんが,またいずれ別作品にトライしてみます。2025/01/03

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