出版社内容情報
家財の出張鑑定をした屋敷で、主の老富豪が殺された。オークションハウスを営むジョシーは、身の潔白を証明すべく行動を起こす。アンティーク×謎解きの新シリーズ第一弾。
内容説明
港町ポーツマスでオークションハウスを営むジョシーは、ある日地域の警察署長の訪問を受ける。家財の出張鑑定をした老富豪が自邸で殺されたというのだ。容疑者となった彼女は、家財リストにあるルノアールの絵が見つからないことを出発点に、仕事と並行して独自の調査を進めるが―確かな審美眼を持つ腕きき女性オーナーが主人公となる、アンティーク×ミステリのシリーズ第一弾。
著者等紹介
クリーランド,ジェーン・K.[クリーランド,ジェーンK.] [Cleland,Jane K.]
アメリカの作家。かつてはニューハンプシャー州でアンティークと稀覯本の店を経営し、現在はニューヨークで、会社経営やビジネス書の執筆、講演活動などをおこなっている。2006年に『出張鑑定にご用心』を発表して小説家デビュー。同書はアガサ賞、マカヴィティ賞、デイヴィッド賞の最優秀処女長編賞最終候補作となった
高橋まり子[タカハシマリコ]
1965年東京都出身。共立女子短期大学文科第一部英語専攻卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ごへいもち
29
久しぶりに合格点のつけられるコージーミステリー。ヒロインの性格や食生活wが合格なのかも2016/02/24
きょん
23
コージーぽい雰囲気ながら、割と堅実な行動をとるヒロインのお陰か落ち着いて読めました。そして、ためになる亡き父の格言になるほどと感心させられましたが、父の死にも何か謎が絡んでいそうですね。アンティークビジネスの従業員達も個性的で、続編出たら読んでみようかなと思いました。2015/02/12
寧々子
21
ジョシーは今まであまり出会ったことのないミステリーのヒロインでした! だって常に弁護士と連絡を取りアドバイスを受け、弁護士同伴で警察署で事情聴取を受けてばかり。 無茶な行動はかなり控えめで自分の仕事の範囲内で調べたりするだけ。 なので、ジョシーに謎解きは期待できませんが、事件に巻き込まれ容疑者となってしまったジョシーの不安や憤りなどは十二分に伝わってきた。 亡き父のビジネスの心得を思い出し善処しようとする割には、すぐに狼狽えて泣くのには参りましたが・・・ ジョシーが骨董品の鑑定士の割に薀蓄が少なくて残念!2014/12/06
かもめ通信
20
本が好き!からのいただきもの。オークションハウスを経営する主人公が、家財鑑定の依頼主である老資産家が殺された事件の容疑者に。自ら容疑をはらそうと仕事と取り調べの合間を縫って独自の捜査を始めてしまうのは、このテの話のお約束だが、この主人公が他とちょっと違うのは、かつて勤めていた会社で上司の不正を暴く内部告発をした経歴をもっていること。どうやらこれが物語のスパイスになっているよう。もう一つ、今は亡き最愛の父が折々に与えてくれたというアドバイスも読みどころ。名言ぞろいでなんだかちょっと私も励まされた気になった。2014/11/25
ちー
15
読みやすいコージー風ミステリー。アンティーク鑑定の薀蓄に期待したもののそちらはあまりメインではなく、普通に殺人事件。最後のミスリードのエピソードは、バレバレでちょっと無理やり感が・・・総合的にはよかった。2014/12/03