感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みっぴー
52
これを読み終わる頃には、あなたの忍耐力は、確実にアップしています。やーつっかれました。。。ギャンブル癖有り、女癖悪い、極め付けは殺人。そんな男と結婚したリナが、離れてはくっつき離れてはくっつき、をひたすら繰り返す話でした。リナの揺れ動く女心も分からないではないのですが、周りの人がなんとかしてあげられなかったのかな…?「リナ、そっちに行っちゃダメだー!」って、本当に心の中で叫びました。アイルズ(バークリー含)の作品で、ハッピーエンドは存在するのか?2017/07/01
くさてる
24
まったく予備知識無しに読んでしまったので、うわあうわあの連続でラストでまたうわあという感じでした。言ってしまえばごく平凡な話のはずなのにここまでスリリングかつ目が離せない感じで読ませてしまうのはすごい。共依存とはまさにこれで、ラストの流れも、その行きつく先として正しい。でもお話としては辛い。人間のリアルを読みました。2021/09/22
Ribes triste
18
「今までの人生で出会った最高の人」と思って結婚した相手が、実はとんでもないロクデナシだと分かったとき、あなたならどうしますか。両親、妹、友人の意見をものともせず、困難に立ち向かおうとするリタ。読んでいてハラハラしどおし、そしていたたまれない気分になる本もそうそうお目にかかれない。アイルズは容赦ないです。2019/07/12
hit4papa
18
八年暮らした夫が殺人者であるとに気付いた女性リナの物語。騙されても、ひどい扱いをされてもリナは、夫を見限ることができません。依存症ともいうべき心理状態です。本作品は、犯人探しをするたぐいの推理小説ではありません。先に待ち受ける運命へ抗うことができなくなったリナと、リナが察知していることを知りながら終焉に向わざるをえない夫ジョニーの捻じれた愛情を描いています。犯罪心理小説であり、恋愛小説でもあるのです。
本木英朗
17
アイルズ第2作目。私はこれで6回目になるかな。いやー、本当にすごいわ。リナが「八年間夫と暮らしてから、ようやく自分が結婚したことを悟った」という最初の出だしから、最後に「こんなにまで生きたいと思っているのに、死ななければならないのは、本当に残念な気がする」という結びの一文まで、やっぱりこれはいいねえ。アイルズ3作はどれもみんな好きだけど、やっぱりこれが一番かなあ。後はバークリー名義の中でいちばん好きな『試行錯誤』かな。いやはや、本当に好きだよ、この作家は。2019/02/28