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創元推理文庫
かくして殺人へ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 294p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488118426
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

処女作がいきなり大当たりしたモニカ・スタントンは、ロンドン近郊の撮影所へやってきた。小説を映画化する、ついては脚本を――という話になるかと思いきや、脚本は脚本でも他人の原作を手がけることに。撮影所内で執筆を始めたモニカは、何度も危ない目に遭う。硫酸を浴びかけたり銃撃されたり、予告状も舞い込みいよいよ生命の危機。モニカに一目惚れした探偵小説作家が証拠をひっさげてヘンリ・メリヴェール卿に会い、犯人を摘発してくれと談判するが……。

カーター・ディクスン[カーター・ディクスン]

白須清美[シラスキヨミ]

内容説明

牧師の娘モニカ・スタントンは、初めて書いた小説でいきなり大当たり。しかし伯母にやいやい言われ、生まれ育った村を飛び出してロンドン近郊の映画撮影所にやってきた。さあ仕事だと意気込むが、何度も死と隣り合わせの目に遭う。犯人も動機も雲を掴むばかり。見かねた探偵作家がヘンリ・メリヴェール卿に助力を求めて…。灯火管制下の英国を舞台に描かれた、H・M卿活躍譚。

著者等紹介

ディクスン,カーター[ディクスン,カーター] [Dickson,Carter]
アメリカ、ペンシルヴェニア州生まれ(1906‐77)。本名ジョン・ディクスン・カー。1930年に『夜歩く』を発表。以後、オールタイム・ベスト級の傑作を次々とものし、熱狂的な読者を獲得

白須清美[シラスキヨミ]
1969年山梨県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

132
好きな作家のイマイチな出来の作品はガッカリ感が強いが、本書もそうだった。対独開戦直後という重い時代を映したシリアスな物語を期待したいところだが、映画関係者のラブコメとドタバタと非常識ぶりのオンパレードなのだから。続けざまに起きる殺人未遂事件も影が薄いほどで、よほどのカーマニアでも眉をひそめかねない。ようやくH・Mの登場で話が引き締まるかと思いきや、実にくだらない動機によるパッとしない犯罪計画が暴露されるのだ。密室と怪奇趣味がなければダメとは言わないが、読者の期待に応えるのもシリーズ探偵の宿命ではないのか。2024/10/05

星落秋風五丈原

46
今回の探偵役はヘンリ―・メリヴェール郷で、彼に捜査を依頼するのがウィリアム・カートライト。なぜ?と聞くのは野暮と言うもので、二つ返事で引き受けないものの、メリヴェール郷はちゃんと現場にやって来る。なぜならば彼には密かに演じてみたい役があったのだ。だがしかし、その役は馬に乗れないといけないので、おそらく馬役の俳優が倒れるであろう。そうなると名場面が…いやいや、彼にそんな事を言える者は誰もいない。ナポレオンと戦うイギリスのウェリントン公爵を主役に据えた映画製作にこと寄せて現場を揶揄している。2017/02/27

geshi

39
最悪の出会いを果たした男女が織り成すコテコテのラブコメ要素でユーモアたっぷりにしながら、したたかに企みを忍ばせている技。キャラクターを活かすくどくないギャグや合間に挟まれる謎の二人組の会話を楽しみ、中盤でH・M卿が登場してからは誰もが怪しく見えてくる疑惑のサスペンスが盛り上がる。そのストーリーテリングこそが作者の掌の上。264頁の一行目の台詞で見えていた事件が様相を一変させるクライシスを味わい、丁寧に配された伏線の数々にやられた!と膝を打った。2017/11/01

Betty

32
2018年の一冊目。カーのH.M卿シリーズ。皆さんが書いているように、恋愛色豊かで王道の出会ったタイミングが最悪な導入部分w硫酸をかけられそうになったり拳銃で撃たれそうになるヒロイン。卿の登場でバタバタづと解決するのですが、古典ならではの楽しさを味わいました。2018/01/11

kagetrasama-aoi(葵・橘)

24
カーター・ディクスン、登録四十二作目。ヘンリー・メリヴェール卿の長編十作目。今作の舞台は第二次世界大戦中のイギリスの映画界。というわけで、あまりおどろおどろしさは無きと思いきや、灯火管制のため薄暗く、雰囲気がたっぷりです!最後は散りばめられた伏線が綺麗に回収されて成る程納得のH・Mの語りです!ロマンス譚も花を添えて如何にもカーらしいお話です。久しぶりにケン・ブレークが登場、よくあのH・Mに仕えているなぁと感心します。「パンチとジュディ」辺りで普通なら破天荒過ぎるH・Mに愛想つきますよね(*^ ^*)。2019/05/07

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