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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Kircheis
86
★★★☆☆ チェスタトン唯一の長編小説。 ミステリ、スパイ物、SF、哲学など色んな要素がギュッと詰まった作品で、短いながらも読み応えあった。 序盤の頽廃的な雰囲気は何だか引き込まれるものがある。だけど、「金曜」の正体が発覚してから後はどんどん失速していき、最後はわけの分からん状態に(;´д`) 難解な「奇書」だと思うし万人には薦められないが、個人的に嫌いではない。2019/06/23
ケイ
74
本書の出だしの雰囲気から、途中でがらりと代わり、何やらキナ臭くなる。主人公が突然にそんな使命を受けるのもあり得ないが、まわりの正体が次々と明らかになるにつれ、いくらなんでもそれはないだろうと言う展開に。メンバー的に、七名かと思っていたが、やはりキリスト教の国だからか、曜日には意味があったのだ。こういった怒濤の展開を見せる物語は、何のジャンルになるのだろう…。2013/10/14
みっぴー
45
ブラウン神父シリーズで有名なチェスタトンですが、運良く長篇にチャレンジする機会に恵まれました。刑事が秘密結社のスパイをするという話ですが、始めから終わりまで振り回されっぱなしでした。「電車につかまった」後のどんでん返しはさすがチェスタトン、世界ごとひっくり返しました。潜入、尾行、追跡、逃亡、精神世界…何でも有りです。物語の深淵には人智を越えた何かが隠れていそうな気もしますが、深読みはパス。どうせなら木曜日に読めばよかったと今さら後悔…2016/02/24
D21 レム
35
クドウさんという人のおすすめ。もう最初からぐいぐい来て、暴走につぐ暴走、そして、ええっ、そっちに行くのか、ええっ!…とあっけにとられ、茫然。とにかく、奇想天外で逆説的で、行けるところまでいった本。警察と無政府主義者の攻防。これから、無政府主義者という言葉を聞いたら、この小説を思い出して、笑ってしまうなー。はじめてのチェスタトンだったが、他のも読みたい。この世には、おもしろい本が、大海のように、無数にあることを実感する。2015/03/01
パトラッシュ
30
『ブラウン神父』の作者の小説なのでミステリー扱いされてきたが、実際はカフカの『変身』より4年も早く出た不条理文学の先駆的作品。無政府主義の秘密結社指導部全てが刑事であり、各人がそれを知らず異常な目に遭ったり不毛で無意味な行動や会話を繰り返すのは安部公房やベケットの芝居を観ている気分だ。また巨漢の指導者「日曜」が身軽に駆け回ったり、ラストの仮面舞踏会で顔が空全体を覆うほど大きくなるなどの描写はマジックリアリズムの手法でもある。いわば文学技法の実験小説であり、具象画の展覧会に出品されたダリの絵のようなものか。2020/05/18




