内容説明
フランス有数の頭脳、スタンガースン博士の住まうグランディエ城の離れで、惨劇は起きた。内部から完全に密閉された“黄色い部屋”からの悲鳴に、ドアをこわしてはいった一同が目にしたのは、血の海の中に倒れた令嬢の姿だけ…犯人はどこへ消えたのか?不可能犯罪に挑むは青年記者ルールタビーユ。密室ミステリの金字塔にして、世界ベストテンの上位に選ばれる名作中の名作。
著者等紹介
宮崎嶺雄[ミヤザキミネオ]
1908年生まれ、東京大学心理学科中退。1980年歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
284
古典的名作ミステリーの名作。このミステリが 発表されたのが、1907年だが、 今読んでも楽しめる名作のひとつだと思う。密室殺人物だが、読みながら何となく良き時代を感じるのはなぜなのだろう..現代のミステリとは違い、悪意がなく、純粋推理を楽しめるのがよいのかもしれない。2014/06/28
NAO
84
【2021年色に繋がる読書会】研究室の奥の黄色い部屋で起きた殺人事件。犯人は、どこから来て、どこに逃げたのか。エポック紙の記者ルルタビーユが真相を解き明かしていくこの作品、かなり難度の高い密室だし、犯人の意外性、動機の分かりにくさも群を抜いている。のだが。推理小説はなんでもありとはいえ、これでは、本当に「なんでもありだなあ」と言わずにはいられない。説得力がなく、もやもやし、納得いかないなあと思ってしまうのは、私だけだろうか。『オペラ座の怪人』の作者ガストン・ルルーということで、期待していたのだが。2021/02/02
とよキチ
83
ガストン ルルー初読み。心理的密室ものの古典的名作◆他作品を意識してるだけあって、この密室トリックの構成が当時の既成概念を覆し、後世に影響を与えたというのも頷ける。ただ、心理描写・真犯人の意外性・探偵役の独特の言いまわしは楽しめたが、肝心の真相には『それはないわ~!』とつっこまざるを得なかった。2012/12/09
おか
73
今日が返却期限なので 取り急ぎ感想を書きます(//∇//)この作品は1908年に初刊行された作品。18歳の新聞記者が探偵役で5歳位上の弁護士が語り手です。密室トリックなのだが うーーん 余りにも理屈っぽくって すっきり感が持てなかったかな(笑)でも100年以上前の作品なのだが 余り古さは感じない。続編があるようなので もう一冊読んでみようかな、、、なんと言ってもあの『オペラ座の怪人』の作者ですから( ◠‿◠ )2019/01/21
優希
69
古典ミステリーの魅力が詰まった1冊でした。言い回しなど古さを感じますが、仕方ないかと。トリックや発想は興味深いものでした。回りくどさと唐突さを感じますが、面白かったです。2019/08/04