内容説明
引退した医師ジェームズ・アールが消えた。自宅の居間で新聞を読んでいた、その三分後に…。失踪の数日前、彼はロンドンである婦人と一緒にいるところを目撃されていた。が、捜査に乗り出したフレンチ警部は、彼女もまた行方不明だと知る。そしてまた一人、アールの身辺から失踪者が!フレンチが64の手がかりをあげて連続失踪事件の真相を解明する、クロフツ屈指の本格推理!
著者等紹介
クロフツ,フリーマン・ウィルス[クロフツ,フリーマンウィルス] [Crofts,Freeman Wills]
1879年アイルランド、ダブリン生まれ。鉄道技師であったが、病を得て長く休養した間に構想した『樽』を1920年に上梓し、好評を博す。第5作『フレンチ警部最大の事件』でフレンチ警部を創造し、以後探偵役として定着させた。著書多数。1957年歿
大庭忠男[オオバタダオ]
1916年生まれ。日大高師部英語科卒。訳書多数。2012年歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Ribes triste
23
イングランドの田舎町を自転車キコキコ漕ぎながら奔走するフレンチ警部と一緒に、ああでもない、こうでもないと推理しながら読むのが楽しい。もはや手詰まりかと思われた事件が、ちっくりちっくりと積み上げていく証言や事象から次第に解き明かされてゆく過程は、派手さはないんだけれどジクソーパズルを埋めていくような快感でした。ああ面白かった。2021/02/08
bapaksejahtera
12
引退し研究に没頭する医師が失踪。程なく本庁フレンチ警部の出動が要清される。同時に行方不明になった看護婦との駆落ちが想定されたが暫くして更に一名女性が失踪するに及び、主人公は事件性を確信する。情報を一つ一つ潰しつつ真相に迫ろうとする主人公。しかし小説終盤になっても登場人物のアリバイが崩せない。苦闘の末最後の謎解きで事件は解決。主人公は小説頁を引用しつつ64のFactを積上げ説明する。こういう精緻さ、私は苦手で好まない。アリバイといい同じ死体遺棄場所設定といい、極めて調和の取れた犯行が世の中にあるものだろうか2021/12/01
ホームズ
8
珍しくぎせいしゃが多い作品でしたね。3人目の被害者は少し意外でした。相変わらずフレンチ警部はコツコツ捜査を進めていきますね~(笑)色んな挫折を味わいながら徐々に真相に近づき最終的には次のステップがみえてくる(笑)出世とかしっかり考えている所も人間的でフレンチの魅力(笑)2011/06/21
ホームズ
8
消えた医師は失踪?誘拐?殺人?ロンドンで医師と一緒にいたところを目撃された看護婦も消えて事件の謎が深まっていく感じが面白かったです(笑)3人目の失踪者も出てフレンチの捜査も行き詰まりながらも地道な捜査が良かった(笑)ちょうど一年前に読んでいたのにドキドキして先が気になってしまいました(笑)『ポンスン事件』のタナー警部が登場していたのも嬉しいですね(笑)2009/04/13
久遠
5
なかなか死体が現れず、タイトルも怪事件なので、もしかしたら、と思ったら普通に違った2023/12/21
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