出版社内容情報
ニューヨークの競技場〈ザ・コロシアム〉に二万人の大観衆を集めておこなわれたロデオショウの公演。馬による大迫力の追跡劇の最中、銃声が轟き、硝煙がたなびく! 次の瞬間、先陣を切る西部劇の英雄バック・ホーンの命は絶たれた! だが不可解なことに、本人のものを含めた四十五挺の銃の中に、凶器となった銃はない。客席にいたクイーン警視とエラリーは、眼前で起きた大胆きわまる犯罪に立ち向かう! 〈国名シリーズ〉第六弾。
内容説明
ニューヨークのスポーツの殿堂“ザ・コロシアム”に二万の大観衆を集め、西部劇の英雄バック・ホーンのショウが始まる。カウボーイたちの拳銃が火を噴いた次の瞬間、そこには射殺死体が転がっていた。だが不可解なことに、被害者のものを含む四十五挺の銃はいずれも凶器ではない。客席にいたエラリーは、大胆不敵な犯罪の解明に挑む!“国名シリーズ”第六弾。
著者等紹介
中村有希[ナカムラユキ]
1968年生まれ。1990年東京外国語大学卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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NAO
76
引退していた西部劇の英雄バック・ホーンが復活をかけて開いたショーの最中に銃殺された。西部劇の大ファンである召使いの少年ジューナに付き合ってショーを見に来ていて事件に遭遇したクィーン警視と息子のエラリーが、即刻犯人探しを始めるが・・。犯人は誰で、何が目的なのか。2万人の観客の中には怪しげな人々も多く、さまざまなミスリードが仕掛けられている。だが、実際の犯行はというと、どうだろう。ちょっと無理があるのでは。2021/03/26
みなみ
28
国名シリーズ六作目。2万人の観客の前でロデオショーが開催されたところ、西部劇の英雄が射殺されるミステリー。トリックも展開も華やかだったけれど、自力では当てられなかったのが悔しい。犯人の動機には納得できないけれど、クイーンらしい理詰めの謎解きを楽しめたので、満足しつつ読了。2025/01/15
カノコ
24
二万人の大観衆の前で射殺された西部劇の英雄。四十五挺の銃はいずれも凶器ではなかった。〈国名シリーズ〉六作目。衆人監視下での殺人といえば一作目のローマ帽子を思い出すが、それよりも舞台設定が華やかで楽しい。凶器の消失という謎も魅力的。しかし、肝心の真相は流石に大味に感じる。嫌いではないし反則とも思わないが、ミステリのお約束を破壊しにいっている感が否めない。バカミスに括られていてもおかしくないのでは……。到底理解しようもない動機はなかなかドラマチックで好き。シリーズ作の中では不人気らしいが、まあ理解できる。2025/05/31
LUNE MER
18
創元版の旧訳でかつて読んだことがあるが、凶器となった銃をどのようにして現場から持ち去ったのかという謎の真相の印象が強過ぎ、その他の内容をほとんど覚えていなかったため、新鮮な気持ちで読めた。(乏しい記憶力バンザイ🙌。)さり気ない手がかりに基づくロジカルな推理は正に国名シリーズという感じだが、オランダ靴やエジプト十字で感じたような興奮までは喚起されず。前作のエジプト十字の名作っぷりの陰でやや押されてしまっている面もあるからかも。2022/09/21
さだぼう
15
国名シリーズ第6作目。今でいうと、満員のドーム球場のシリーズ最終決戦、perfectゲームを成し遂げた現役最年長ピッチャー、衆目環視の中、ゲームセットと同時に射殺された、警察の徹底的だが最悪な捜索にも関わらず凶器は見つからず…という具合だろうか。この場合、撃った拳銃はいったい何処に…どなたか現代のクイーンさんが、実に簡単に謎を解き明かしてくれるかもw2024/02/29
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