創元推理文庫<br> 中途の家

創元推理文庫
中途の家

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  • サイズ 文庫判/ページ数 412p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488104177
  • NDC分類 933

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

58
〔再読〕国名シリーズとライツヴィルシリーズとの間の5作品の最初。ニューヨークとフィラデルフィアの間に在るあばら屋で、男が殺された。身元を調べると男は両方の街で、結婚し仕事を持っていた。果たして男は、どちらの人物として殺害されたのか。何とも魅力的な謎であり、上流階級を仮想敵側に一般市民の想いを守る、という構図が成り立為に物語に入り易い。証拠品や様々な伏線が、やがて一つに繋がる様は見事な手腕だと感じるが、少々犯人が明らかになる流れが焦れったく思う。またアメリカ的な終演は、私には納得の出来ない終わり方であった。2017/05/15

Tetchy

29
別名『スウェーデン燐寸の謎』?本書でも“読者への挑戦状”は挿入されており、私も一応犯人を想定したがやはり当らなかった。しかしなんともアンフェアな感じが漂う真相だ。理詰めで犯人が突き詰められていくが、やはり被害者のダイイングメッセージを無視したように取れるロジックはなんとも頭に染み込んでこない。事件自体も一人二役の生活を送っていた被害者という設定の面白さの割にはシンプルであり、全体として小粒である。本書の舞台である「中途の家」同様、クイーン作品体系の中休みとも云うべき作品なのかもしれない。2010/04/04

LUNE MER

21
冒頭で(国名シリーズに連なる)「スウェーデン燐寸の謎」というタイトルではなく「中途の家」になったというやりとりあり。国名シリーズとそれ以降の分岐点となる時期の作品だが、ストーリー展開や推理のロジックは国名シリーズ寄りの印象。終わってみると、山勘で怪しいと思った人物が普通に犯人だったりするのだが、特に露骨なある要素が何故犯人の満たさねばならない必要条件であるのか、のところの論理がクイーンらしさ全開。署長に「最初から分かってたじゃん」と突っ込まれて弁明するシーンは読者に対するものだろう。2022/07/01

ホームズ

19
ブックフェスティバルで購入。エラリー・クイーンの作品の中でも好きな作品です(笑)証拠品や状況からドンドン推理が繋がって行くのが良いですね。若干弱い感じの物もありますが(笑)初期のクイーン作品の雰囲気が残ってる作品でいいですね。事件の舞台がニューヨークではないのでクイーン警視やヴェリーが捜査に関わらないのが残念ですがジューナが登場してくれいていて(笑)2012/11/03

ホームズ

10
これは好きな作品です。エラリーの論理的な謎の解明が良いですね(笑)燃えたコルクや残されたマッチの謎とか良いです(笑)初期のクイーンの雰囲気が残っている感じも良いです。ライツヴィル物は少し雰囲気が変わってしまったので・・・。犯行現場がニューヨークでなくクイーン警視やヴェリー部長の出番が・・・。その代わりジュナの登場はうれしいですね(笑)2009/11/13

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