創元推理文庫<br> シャム双子の謎

創元推理文庫
シャム双子の謎

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  • サイズ 文庫判/ページ数 378p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488104115
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

78
『紅蓮館の殺人』のコメントで、「大先輩に負けない作品」と書いたが、大先輩も本当にすばらしい作品である。時代が先行する分、価値も高いというべき。細部を忘れての再読なので、結末を知っていても、十二分に楽しめた。山火事に包まれる山荘で、生き残るために闘う人々の姿は、みなぎる詩情、と解説にある通り、ミステリの枠を超えて感動的だ。事件の謎は、新本格に慣れた目には比較的単純と言えるが、作者の得意な論理詰めは、一語ずつ味わいたいほどすばらしい。定番だが、作中でのクイーン父子の会話にも、微笑ましいものが感じられる。2019/10/21

雪紫

57
最初はスペードの6。次はダイヤのジャック。館で起こる引き裂かれたトランプをダイイングメッセージとした連続殺人(山火事付き)。なんか、事件と山火事と剥離しそうだな。と思ってたけど、段々思い出したかのように出てたのが、時間が経つたびに追い詰められ、重要視される雰囲気がいいね。でも、後味が良いと最初のページのあらすじにあったけど・・・そうか? 後期クイーン問題の萌芽が見えたり、結末といい、謎を解いたごほうび感で、ちゃらにはならないと思う。2021/02/22

財布にジャック

57
いつもと違うので違和感があります。挑戦状がないし、謎解きもあっさりめで、いつのまにやら読み終わってしまっていました。せっかくのクローズドサークルだし、山火事で登場人物全員がピンチだし、その上シャム双生児まで登場させたのに、久々にクイーン父子がからまわりしてました。山火事の描写のほうに気を取られて、殺人事件が霞んでしまったのかもしれません。しかし、ダイイングメッセージのトランプに惑わされたことだけは確かです。2012/08/24

おか

40
久々のエラリー・クイーン。山火事により山頂近くの屋敷に閉じ込められたクイーン親子がその密室状況の中 殺人事件を解決していく。ここに登場するシャム双子は胸骨が接合した16歳の兄弟。彼等の様子がとても生き生き描かれていて 全く悲壮感が無い、それが私をほっとさせる。殺人の謎解きも何時もながらの親子のドタバタ感があるが 最後はしっかりいつも通り息子が頑張った^_^この本で特筆すべき点は 山火事の描写が凄い!戦前の翻訳では筋に関係無いという事で省かれたという後書きの言葉に驚いた。2017/01/13

marryparty1

33
実家にあった国名シリーズの中から身内が1番好きだというこれを。山火事で閉じ込められた場所での殺人事件。握られたカードの謎。これは犯人はわかるよね…。ほらやっぱり。と思った自分が恥ずかしいかったですね。それにしても探偵エラリーが記憶の中よりも天然だと思ったらXYZは探偵が違いました。堂々と間違いを披露するエラリー。父が生きているとわかり涙を流したのに目を覚まさせようと平手打ちしめった打ちにするエラリー。やめてほんとに死んでしまう。ラストにはちょっとポカーン。でも面白かった。他の国も読んでみます。2022/01/15

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