感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GaGa
40
この巻は傑作といえる作品が正直ない。小説としての面白さでは「好打」を推したいが、これも言うほどの傑作ではない。「赤い絹の肩かけ」「急行列車内の謎」など、高名な作家の作品もあるが、だからと言っていい作品だとはいいがたく、短編の難しさを露呈したような気がする。2013/06/16
yucchi
27
【密室祭3-7】密室大図鑑紹介のクロフツ『急行列車内の謎』目当てで読了。ウ~ン、トリックがいまいちよくわからなかった(笑) 図解が欲しい。この巻は機械トリックが多め。「オスカー・ブロズキー事件」と「窓のふくろう」が好み。2015/09/19
hanchyan@自己ベスト更新
26
フーはもとよりホワイなんて知ったことかとばかりにハウ!ハウ!ハウダニット!(笑)。しかも物理・機械トリックのオンパレードだ♪はふぅ・・・良い湯加減だった(笑)。そんな中なんと言っても文句なしのベストは「オスカー・ブロズギー事件」だ。犯行後に弄するトリックは時代とともに進化・高度化するが、まさに犯行時の心情って100年前も今も変わりないんだなあ。どんなに冷静沈着・悪魔のような知力を具備した犯罪者でも、その瞬間だけはプリミティブな一匹の獣と化す、的なことか。本格ってより刑事物の源流としてとても興味深い傑作。2015/04/30
たまご
22
やっぱルパン,いいなー.男性に対するこの軽快なサドっぷり.おかしすぎです.また読みたくなっちゃいました. 今回は物理トリックが多いのですが,おお!と思ったのは「ズームドルフ事件」. そして中島河太郎先生解説の,専門知識がないとわからない機械的トリックで袋小路に入って行く,というのに膝を打ち.だから私は理解できないんだな,と安心しました(違うな).2017/05/13
tokko
17
傑作集Ⅰの19世紀の、あのシンプルゆえに力強い推理小説に比べると、20世紀初頭の推理小説はやや技巧にはしりすぎているように感じる。だんだんと読者をあっと驚かせようとする方向に力が傾いているためか、読んでいて頭がこんがらかってくるものもあった。当時の列車や電話、化学薬品などいまとは違う技術が登場するのも一因かもしれないが、時代の経過とともに読むのが苦しくなるものもありそうです。2018/01/16