夢見る言葉―デフ・ヴォイス

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夢見る言葉―デフ・ヴォイス

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  • サイズ 46判/ページ数 332p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784488029500
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

手話通訳士を父にもつろう児の荒井瞳美は、近隣の特別支援学校に通うことが決まった。一方、姉の美和は、受験勉強の末に幼馴染みの漆原英知とともに、私立の進学高校に進み、部活に力を注ぎながら進路と英知との関係に悩む日々。そんなある日、瞳美の通う特別支援学校で、大きなトラブルが巻き起こり、前代未聞の裁判に荒井家は巻き込まれてゆくーー。〈デフ・ヴォイス〉シリーズ堂々の完結編。


【目次】

内容説明

手話通訳士・荒井尚人は、NPO法人「フェロウシップ」からの依頼を受けて訪れた障害者作業所で、盲ろう者の通訳の現場に立ち会う。人と人との接触が制限されたコロナ禍、視覚と聴覚の両方に障害を持つ彼らのコミュニケーションの場が失われていたことに気づき、尚人はその境遇に愕然とする。一方、長女・美和は、猛勉強の末に幼馴染みの漆原英知とともに、埼玉県内の私立の進学校に進む。部活に力を注ぎながら進路と英知との関係に悩む日々。そして妹の瞳美は、日本手話での授業が実施されている公立の特別支援学校に通い始めた。母親のみゆきも刑事として忙しい日々を送る。そんなある日、瞳美の通う特別支援学校で、大事件が巻き起こり、前代未聞の裁判に荒井家は巻き込まれてゆく―。〈デフ・ヴォイス〉シリーズ堂々の完結編。

著者等紹介

丸山正樹[マルヤママサキ]
1961年東京都生まれ。早稲田大学卒。シナリオライターとして活躍ののち、松本清張賞に投じた『デフ・ヴォイス』で2011年にデビュー。21年『ワンダフル・ライフ』が読書メーターOF THE YEAR 2021に選ばれる。22年『龍の耳を君に』が第17回酒飲み書店員大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

139
これで完結・・それでいいのか?作者あとがきで「その後」はスピンオフ(何森シリーズ)で知れるというのが嬉しい。このシリーズは読むほどに辛くなっていった私。知るほどに自分の無知と、社会的不条理を突き付けられてしまうからだ。この国の根本的な問題の一つなんだと思う。沢山のモヤモヤを抱えて、それでも「私たちのことを、私たち抜きで決めないでください。」ここに尽きるシリーズだった。一つ上手く行ってもそれで全てが丸く収まる訳ではないのが現実。丸山さんも私も変化の中で生きてるのだなぁ。2026/07/25

しいたけ

71
シリーズを通して、問題提起とストーリーのバランスが絶妙さに感動していた。あとがきでシリーズを終える理由のひとつが「バランスが自分の中で危うくなってきた」ことと書かれていて、何となく理解できた。今回は切なかった。荒井夫婦の関係にしても、美和の淡い恋のようなものにしても、誰も悪いわけではないことがかえって辛い。人の気持ちは繊細で、そして少しずつ変わっていく。変化を受け入れてそれぞれの幸せの方に歩んでいかなくてはいけない。急ハンドルを切ったラストではなかったことがリアルで、だからこそ痛みとして胸に残っている。2026/07/12

ゆみねこ

66
デフ・ヴォイスシリーズ完結編。新井家の娘・美和は英知くんと同じ進学校の高校生に。英知くんとの関係に悩む美和、妹・瞳美の通う小学校で起きた大問題。母のみゆきは警部補試験に受かり警察官としてステップアップに挑むが…。新井家のこれからはどうなる?そして裁判での新井の陳述。「私たちのことを、私たち抜きで決めないでください」、心の深い部分をえぐられるような読み心地、このシリーズを通して、ろう者のこと日本手話のこと、初めて知ることばかりでした。新井家のこれからは何森シリーズで読めそうなので楽しみに待ちたい。2026/07/26

がらくたどん

54
エンタメミステリーをキープしたまま真摯に聾文化の豊かさと苦難の歴史に斬り込んだ画期的なシリーズだったなと改めて。シリーズ完結巻は「事件」以上に日本の社会で見えなくされていた日本手話という言語体系に纏わる「事案」を描く。聾者と聴者の間に横たわる思春期の恋や自尊心の在処・盲と聾の狭間に生きる「盲ろう」という存在・身体表現を通した特定の言語形態に頼らない共鳴の可能性・「国語」教育の背後にある「日本の言葉」という概念への問い。「私たちのことを、私たち抜きで決めないでください」通じ合い語り合うための始まりの言葉だ。2026/07/26

さぜん

54
シリーズ完結編。手話通訳士・荒井尚人とその家族の時は進み、様々な問題に直面していた。ろう者の恋愛や、就業問題、ろう学校での学習環境など、はじめて耳にすることが多く、まだ多くの事を知らないのだなと痛感する。「日本手話」訴訟の法廷シーンでは、「誰もがその能力に応じて、ひとしく教育をうける権利」を改めて考える。当たり前だと思っていることがそうではないこと。「私たちのことを、私たち抜きで決めないでください」は当事者不在で決められる事がまだ多くあり、声が届いていない現実を突きつけられた。色々考えさせてくれる良書。2026/07/20

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