森島章子は人を撮らない

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  • サイズ 46判/ページ数 274p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488029463
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

写真を撮る社会人サークル〈札幌フォトジェニック〉に所属する大学生の森島章子。彼女の撮るものは、日常の何気ない物事ばかりなのに、どこか人を惹きつける不思議な魅力を具えていた。章子に撮ってもらいたいという人は多く、周囲もポートレートを撮ることを進めるのだが、彼女はかたくなに誰にもレンズを向けようとしない。過去には親しい人を撮っていたこともあるらしいのに、どうして……? 元恋人、サークルの知人、小説家志望の年上の女友達、家庭教師として教えている中学生。周囲の人々の目にうつる章子の横顔と、章子がファインダー越しに覗く世界を描く、傑作青春群像劇。


【目次】

内容説明

アマチュア写真家が集う社会人サークル〈札幌フォトジェニック〉に所属する大学生の森島章子。彼女の撮るものは、日常の何気ない景色ばかりなのに、どこか人を惹きつける不思議な魅力を具えていた。章子に撮ってもらいたいという人は多く、周囲もポートレイトを撮ることを勧めるのだが、彼女はかたくなに誰にもレンズを向けようとせず…。元恋人、サークルの知人、小説家志望の歳上の女友だち、家庭教師として勉強を教えている中学生。周りの人々の目に映る章子の横顔と、章子がファインダー越しに覗く世界を描いた、心揺さぶる青春群像劇。

著者等紹介

秋永真琴[アキナガマコト]
北海道函館市生まれ。2009年『眠り王子と幻書の乙女』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

85
北海道は函館出身の作家さんが札幌を舞台に綴る大学生カメラ女子の物語です。この手の話、どうしても主人公の年代的に『成瀬シリーズ』とかぶるかなと思いましたが、似てなくはありませんがこちらはこちらでしっかりと読ませてもらえます。人とのかかわりに若干、難のある「章子」は撮影の才能は抜群ですが、なぜか人をモデルには撮影しません。そんな彼女とかかわる撮影会コミュニティのメンバーとのやりとりを青春テイストでさらさらと読めていけます。登場人物それぞれの心理描写がなかなかリアルに綴られており、今後期待したい作家さんですね。2026/07/04

いたろう

68
著者初読み。札幌が舞台の作品だが、著者自身、札幌在住で、出身は函館ということなので、同郷さんだったか。主人公の森島章子は札幌の大学生。写真撮影が趣味で、社会人が中心の写真サークル、札幌フォトジェニック(SP)に入っている。人付き合いが苦手で、周囲から不思議な人と思われている彼女だが、一体、彼女は何を抱えているのか。その人物像が、周囲の人間の視点から描かれ、そして、最終章で初めて章子視点になるが、そこで、彼女が何故人物の写真を撮らないかが明らかになる。過去を背負ってきた彼女をそっと応援したい気持ちになった。2026/06/23

シャコタンブルー

48
日常的なものばかりの写真だが、目に映るものすべてが新鮮な違和に満ちている― それはどんな写真だろう想像力を掻き立てられる。「ナパーム弾の少女」のような衝撃的な作品も凄いが、誰もが見ている日常を独自の感性で表現できる写真も素敵だと思う。章子の写真をとおして人との繋がりが始まり、朧げな関係性が築き上げる展開も興味深い。何故、人を撮らないのか・・その謎が最後の明かされるがレンズの奥の冷静で研ぎ澄まされた感性だからこそ見えてくる真実があるのかも知れない。2026/06/20

sayuri🍀

24
「フォトジェニック」「ファインダー越しの、」「単焦点トランスレーション」「ぼくのポートレイト」「露光」5話収録の連作短編集。初読みの作家さんだったが、繊細で柔らかな文章が心へ染み込んでくる作品だった。主人公は、アマチュア写真家の社会人サークルに所属する大学生・森島章子。彼女が人と接する時の淡々とした距離感。そして、彼女が頑なにポートレイトを撮らない理由は?コミュ障という言葉では片づけられない違和感を感じながら頁を捲った。最終話で「人を撮らない」理由に触れた瞬間、彼女の心の淵に指先が届いたような感覚に陥る。2026/07/11

よっち

24
札幌の社会人写真サークル所属の大学生の森島章子。周囲の目に映る章子の横顔と、章子がファインダー越しに覗く世界を描いた青春群像劇。彼女の撮るものは何気ない景色なのに、どこか人を惹きつける不思議な魅力を具えていて、章子に撮ってもらいたい人は多く、周囲もポートレイトを撮ることを勧めるけれど、なぜか頑なに誰にもレンズを向けようとしない章子。彼女の不思議なまなざしと静かな青春が多角的に描かれていましたが、写真は彼女の世界への接し方そのもので、見る者の心までも写し取ってしまう視線と差し込まれる優しさが胸に沁みました。2026/06/07

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