カフェーの帰り道

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カフェーの帰り道

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  • サイズ 46判/ページ数 224p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488029364
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

強くたおやかに生きる女性たちが、
みんな、みんな、愛おしい。
――原田ひ香

東京・上野のカフェーで女給として働いた、
“百年前のわたしたちの物語”

『襷がけの二人』で直木賞候補となった
著者、待望の最新作!

東京・上野の片隅にある、あまり流行(はや)っていない「カフェー西行」。食堂や喫茶も兼ねた近隣住民の憩いの場には、客をもてなす個性豊かな女給がいた。竹下夢二風の化粧で注目を集めるタイ子、小説修業が上手くいかず焦るセイ、嘘つきだが面倒見のいい美登里を、大胆な嘘で驚かせる年上の新米・園子。彼女たちは「西行」で朗らかに働き、それぞれの道を見つけて去って行ったが……。大正から昭和にかけ、女給として働いた“百年前のわたしたちの物語”。


【目次】

内容説明

東京・上野の片隅にある、あまり流行っていない「カフェー西行」。食堂や喫茶も兼ねた近隣住民の憩いの場には、客をもてなす個性豊かな女給がいた。竹下夢二風の化粧で注目を集めるタイ子、小説修業が上手くいかず焦るセイ、嘘つきだが面倒見のいい美登里を、大胆な嘘で驚かせる年上の新米・園子。彼女たちは「西行」で朗らかに働き、それぞれの道を見つけて去って行ったが…。大正から昭和にかけ、女給として働いた“百年前のわたしたちの物語”。

著者等紹介

嶋津輝[シマヅテル]
1969年東京都生まれ。2016年、「姉といもうと」で第96回オール讀物新人賞を受賞。19年、同作を含む短編集『スナック墓場』で書籍デビュー(文庫化にあたり、『駐車場のねこ』と改題)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

277
第174回直木賞候補作、第五弾(5/5)、直木賞発表前にコンプリートしました。嶋津 輝、2作目です。本書は、「カフェー西行」を巡る連作短編集、良作ではありますが、直木賞を獲るほどのインパクトはありません。直木賞予想は、 ◎本命:葉真中 顕「家族」、〇対抗:住田 祐「白鷺立つ」、▲穴:大門 剛明「神都の証人」 で、最終確定といたします。 https://bookmeter.com/mutters/290082904 https://www.tsogen.co.jp/np/isbn/97844880293642026/01/12

ちょろこ

141
沁みわたる一冊。時は大正から昭和。上野の片隅にある小さな「カフェー西行」で働く女給たちの連作短編集。とても居心地のいい文章、世界を紡ぐ作家さんだと改めて思う。まるでコーヒーがドリップしていくようにゆっくりとこの時代の個性豊かな女給たちの姿が心に落ちてはスッと沁みわたる。何かとてつもなく大きな事が起こるわけではない。ただ女給として働く日々の中、その時点では明確には描かれなくとも人生の通過点のカフェーで、自分のための小さな欠片を拾っていたことが伝わってくるのがいい。戦争という時代のやるせなさも沁みわたる秀作。2026/01/14

タイ子

130
上野の繁華街から外れた一角にある喫茶店「カフェー西行」。そこで働く女性たちに焦点を当てて紡がれる大正から昭和の物語。お涙頂戴の物語ではなく、かと言って平和な日々が過ぎて行く幸せ物語でもない。字の読み書きのできない女性が字を習い、後に出兵した息子との手紙のやりとりをする。こうやってこの物語は女性たちの人生と時代の流れが繋がって紡がれていくのである。時代の流れの中で変わって行く街の中、変わりなくひっそりと佇む喫茶店に彼女たちの過去と今がまた映し出される風景がとても愛しく見える。タイ子の人生に想いを馳せた作品。2026/01/17

シナモン

115
東京・上野のカフェ「西行」で働いた女性たちの物語。今から百年前、物資は少なく戦争という暗い影もつきまとう時代ではあるけれど、その時代に生きた人たちは素朴でおおらかで力強い。戦地の子どもや恋人を思う場面には感情移入して胸が締めつけられた。会話や文章が丁寧で品が感じられてそれが読んでいて心地良い。登場人物の時を経てのゆるやかなつながりもとても良かった。良いものを読んだとしみじみ思う読後感でした。 2026/01/19

愛玉子

115
大正から昭和にかけて、上野のカフェーで働く女給たちの、細やかな日常や小さな喜び、ちょっとした事件。平和な時代からやがて戦争へ、そして戦後へと時間が流れていく中で生きる普通の女性たちの物語は、しなやかで芯が通っている感じが心地良い。彼女たちにも絶望した夜がきっとあったはずだ。それを詳しく描写するのではなく、どことなく可笑しみを漂わせた、のんびりとした時間で包み込む。親しすぎず、かといって仲が悪い訳でもない彼女たちの距離感も良い。登場する人々がどうかみんな幸せになりますように、と願ってしまうような作品だった。2026/01/09

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