出版社内容情報
あらゆる書物を所蔵するという、幻の〈鞄図書館〉。貸出期間は一年。使い込まれた風合いの小さな姿のその中に、無限の世界を秘めた喋る鞄と、トレンチコートに身を包み、寡黙に仕事に打ち込む司書。そんな二人でつくる〈鞄図書館〉が世界を巡り、出会った人たちと繰り広げる温かな交流。『金魚屋古書店』の芳崎せいむが全ての本好きに贈る、ハートウォーミング・コミック第四巻!
芳崎せいむ[ヨシザキセイム]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
109
やっと第4巻が出版されたと思ったらこれが最終巻なのですね。いつもながら読みたくなる本を紹介してくれています。「戦地の図書館」という本を探してみたくなりました。またシャーロッキアンの話が出てきたりもしています。続けてほしかった。2018/09/19
夜長月🌙@5/19文学フリマQ38
61
世界中の本が詰まっている「鞄図書館」。そこで自分の琴線に触れた本が取り上げられているとうれしくなります。今回は「戦地の図書館」。ナチスの行った書物大虐殺(ビブリオコースト)についても知ることができました。2018/08/16
うめ
30
永遠に続けていく事も出来るだろうに、まだまだ続きそうなところで筆を置く。本って素敵で、そして不思議。今のこの世に生を受けて私は幸せだとしみじみ思う。だって私は文字を読め、ほとんどあらゆる本を身近な娯楽たして読めるのだもの。鞄図書館。無いものを証明する事が困難なこの世界に生きているのだから、何処かにいて、いつか出会えるって信じたっておかしくは無い。2018/09/07
小夜風
28
【所蔵】面白かった!ヒッチコックの映画はタイトルだけ知っていて、観たことがないな~と気づきました。「人形」という本の表紙が喋るところはちょっと怖かった(笑)。「スリーピーホロウ」はジョニデの映画を観たのですが原作があるとは知りませんでした。他にも出てくる本みんな読みたくなる不思議。そしてどれも読んでいないものばかり。このマンガはここで完結なのですね。本好きさんにオススメしたくなる素敵なマンガでした。もっと読みたかったです。ゲーテに始まりゲーテに終わりました。私はゲーテが望むような「読者」になれているかな。2018/11/09
ぐうぐう
23
「本というものは 分解してみれば白い紙の上に黒い線が引いてあるものでしかないのです くねくねと曲がりくねったこの黒い線の連なりに 我々の心は深く揺らされ 笑わされ 泣かされ 身体の底から勇気づけられる」こんな名言に、物語が負けているのが残念な4巻。少し理屈っぽいかな。ラッセル・ブラッドンの『ウィンブルドン』が取り上げられているのが嬉しい。これ、傑作だもんね。2018/05/20