出版社内容情報
新宿に本社を構える不動産仲介業者、株式会社ツノハズ・ホーム。居住用賃貸物件を扱う二課に勤める澤村聡志はなかなか営業成績を出せずにいた。そんな澤村の新しいパートナーは、美人でトップセールスを誇るけれど先輩使いが荒い神崎くらら。彼女に言われるがまま大家と店子の間を飛び回る澤村だったが、二人が関わる物件にはおかしな謎がつきまとう。 窓の明かり一つ一つに人が住み、人生が紡がれる。すべてはお客様の居心地よい住まいのために! 心あたたまる不動産ミステリ。
内容説明
新宿に本社を構える不動産会社の営業マン、澤村聡志。なかなか営業成績を出せない澤村の新しいパートナーとなったのは、トップセールスを誇る美人営業・神崎くららだった。気が強く先輩使いの荒いくららにこき使われながら、大家と店子の間を飛び回る澤村だったが、二人の担当物件にはおかしな謎がつきまとう。「先輩が知恵を絞ってくださいね」謎解きはお客様の居心地よい住まいのために!心あたたまる本格不動産ミステリ。
著者等紹介
内山純[ウチヤマジュン]
1963年、神奈川県生まれ。立教大学卒。2014年『Bハナブサへようこそ』で第24回鮎川哲也賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
89
不動産もの。二人はいいコンビですな。内山さんの作品は過去作の主人公が登場するのでニヤリ。2017/12/27
九月猫
46
営業マンとしては鈍臭い澤村聡志。見た目は愛らしいが、中身は気が強く遣り手の神崎くらら。最初は神崎さんにこき使われる澤村に大丈夫かしらと読んでいたけど、彼女の影響でお客さんとの触れ合い方がどんどん変わってきて……あら、なかなかいいコンビじゃない?タスマニアデビルに例えられる神崎さん、もっと強烈かと思っていたけどそうでもないような。何より澤村が彼女のことを憎からず思っているんだから……まあ勝てないよね(笑)楽しい連作集だった。シリーズ化するといいな。内山さん初読みだけど他の作品も読んでみたい。2018/02/13
ぶんこ
43
面白かったです。賃貸にしろ売買にしろ、売り手も買い手も不動産の担当者は正直、誠実が何よりと思っているので澤村さんの好感度大。(実家売却で不動産業者と接しましたが、売り手には厳しいほどに正直な担当さんを選び正解でした)スーパー営業の神崎さんですが、悪がしこかったり、いい加減ではないところがいい。長い目でみたら、顧客の立場で誠実に動いてこそ、将来の仕事にも通じてますね。同僚の阿部さんも好感度大。営業苦手な澤村さんですが、同僚には恵まれているといっていいのかな。頑張れ聡志。2024/05/21
よっち
39
新宿に本社を構える不動産仲介業者ツノハズ・ホームを舞台に、営業成績が伸びない澤村と美人でトップセールスを誇る神崎くららがパートナーを組んで不動産絡みの問題を解決してゆくミステリ。お人好しで仕事を押し付けられてばかりの澤村と、そんな彼をうまく使いつつ二人が関わる物件や顧客のおかしな謎を解決してゆく神崎。ストーリーとしては不動産絡みの人と人との関わりがポイントになっていて、最初は一方的だった二人の関係が、澤村の成長によって少しずついい感じに変化してゆく展開はなかなか良かったです。今後が気になるので続編も期待。2018/01/07
ぽぽ♪
34
内山さん、初読みです。お人好しの営業マン澤村とやり手営業マンの神崎こと、デビル。真逆のパートナーの息ピッタリで、賃貸物件の謎を解いていくのは良いけど、どうもデビルの強かさに閉口気味でした。底抜けにお人好しで頼りない澤村だけど、頭は悪くなくて憎めないです。話としては面白かったのでシリーズ化して欲しいです。2018/01/30