出版社内容情報
偶然出会った少年と、富豪が築いた“王国”へ向かった女子高生・莉世は、不可解な殺人事件に巻き込まれる。容疑者は宴の見せ物としてやって来た怪物たち。アマン先生の超変ミステリ。
内容説明
わたしはどこにも行き場のない人間だ―そう思い悩む女子高校生の莉世は、帰宅途中に大きな帽子をかぶったひ弱そうな少年・丈と出会う。家からほど近い、蕪坂という大金持ちが築いた王国に招かれた丈に同行することになった莉世。ところが中世欧州風に造られたリッフェントローフ城内で、不可解な殺人事件に巻き込まれてしまう。パーティの晩、王が何者かに殺害されたというのだ!王位を巡る権力争いなのか?容疑者はなんと、吸血鬼、狼男、ミイラ男、ゾンビと怪人だらけ。彼らを地下牢に閉じこめたはずなのに、第二、第三の殺人が発生して…。鮎川賞作家・アマン先生が満を持して放つ、“超変”ミステリ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yumiDON
39
庭先で助けた変な人(生物?)冴島丈の助手として山の上に建つ王国へと向かう冒頭は、童話やファンタジーのよう。主人公の妙に真面目な語り口のせいか、不条理な世界に飛び込んでいく雰囲気がある。たどり着いた王国で起こる殺人、吸血鬼や狼男といった謎の怪人達。とにかく探偵役をつとめると思われる丈が変人である。描写だけではどんな形状の生物なのか分からないが、作中で一番謎がある。フェアさやかっちりとした緻密な作りではないが、割りと面白かった。2016/04/14
ぽろん
22
丈って一体、何人というか、何人間なんだろうって考えてる間に終わっちゃった感じです。莉世は、この後も助手を務めるのかな?この後、王国は、どうなるの?謎だらけ、、。2016/02/16
夏
18
山の上にある、中世欧州風に造られたリッフェントローフ城内には王が住んでいる。その城で働く父を持つ莉世は、ある日その城の大きな催しに招待されている丈と出会い、彼の助手となって初めて城内へ訪れる。しかしそこで起こったのは殺人事件。しかも殺されたのは王。そして容疑者は4人の怪人。この現実離れした城で、彼らは事件を解き明かすことができるのか。現実と空想が融合した世界観に、正直入り込むことができなかった。莉世の家族も、高校生の娘をそう簡単に追い出すだろうかとモヤモヤ。最後まで盛り上がることなく読了してしまった。2023/05/13
mitsuru1
8
ちょっと変わった設定のミステリーかな。日本国内の王国の殺人事件、容疑者は吸血鬼、狼男、ミイラにゾンビ。ルールの出し方はちょっと反則に近いような気のする所も有ったかも。でも設定さえ呑み込めば面白く読めた。2015/12/24
月華
7
図書館 ファンタジーとミステリー、というイメージでした。個人的に気になってしまったのは奈津希は誰の子どもなんだろうということでした。2015/12/14